\こんにちは!広報委員長です/
開発した看板商品がヒットし、店頭やECで順調に売上を伸ばしていくと、次にやりたいのは…「新フレーバーの追加」や「機能別のラインナップ拡充(SKU展開)」ですよね!
「売れているメイン商品の勢いに乗って、新味を投下して売り場での存在感を高めたい!」
「ターゲット層を広げるために、シリーズ化してまとめ買いを狙いたい!」
そんな期待に胸が膨らむ一方で、悩みがちなのが「パッケージデザインの統一感と識別性のバランス」。
シリーズ感を意識しすぎると「味の違いが伝わらず、ユーザーが間違えて買ってしまう…」。 逆に味の違いを強調しすぎると「別の商品に見えてしまい、せっかくのブランドの勢いが活かせない…」。
実は、この失敗を防ぐためには、デザイン制作の初期段階でつくる「共通フォーマットのルール設計」がとっても重要なんです!
今回は、売り場で一目で伝わり、売上アップに繋がる「シリーズ商品のパッケージデザイン術」について解説しますね◎
1. シリーズ展開の「共通フォーマット設計」はとっても重要!

商品をシリーズ化する最大のメリットは、売り場(店頭の棚でもECの画面でも)での「認知面積(面)が広がる」ことにあります。
単品では1本の線だった商品が、2本、3本と並ぶことで「面」となり、お客様の視線を強力に引きつけることができるんです!
でも、シリーズデザインのルールがあいまいなまま商品数を増やしてしまうと、「統一感」と「識別性」のバランスが崩壊してしまう、という大きなリスクが生まれてしまうので、要注意。
識別性が低い場合: ユーザーが「イチゴ味」を買ったつもりが間違えて「トマト味」を買ってしまうなど、誤購入によるストレスが発生。
統一感が低い場合: 同じブランドの商品だと認識してもらえず、せっかくヒットした看板商品の「信頼感・ブランド力」を新商品に波及させられない。
だからこそ、「同じシリーズだと一目でわかる統一感」と「どの味・どの種類かが直感的に伝わる識別性」を完璧にコントロールするデザイン設計が欠かせないんですよ◎
2. 統一感と違いを両立させるデザイン設計
では、実際に複数フレーバーやラインナップを増やしていく際、プロのデザイナーはどのようにパッケージを設計しているのでしょうか?
2-1.【基本フレームの固定】「変えない部分」を強固に作る

シリーズ全体の「顔」となる不変の要素(ブランドアセット)をあらかじめ定義し、すべてのSKUで位置やサイズを固定します。例えば…
ブランドロゴの配置場所とサイズ
メインのグラフィックフレームや背景の構図
パッケージ全体におけるレイアウトの黄金比率
「ここを見れば、あのブランドの商品だとすぐにわかる!」という共通の骨格を作ることで、色やイラストが変わってもシリーズとしての強い統一感が保たれます。
2-2.【キーカラー&モチーフ】「変える部分」で瞬時にフレーバーを伝える

「変えない部分」を固定したら、次は「変える部分」のルール化です。
直感的なキーカラーの設定
イチゴ=レッド、抹茶=グリーン、シトラス=イエローなど、ターゲットが味や成分を瞬時に連想できるイメージカラーを各SKUに割り当てます。
シズル写真やイラストの構図の共通化
お菓子や飲料の場合、中央に配置するフルーツや原料のシズル画像の「大きさ・角度・光の当たり方」などの構図ルールを統一します。中身のモチーフだけを差し替えることで、並んだときに美しい連帯感が生まれますよ◎
2-3.【機能・利用シーンの可視化】アイコンやコピーの位置ルールを決める

フレーバーの違いだけでなく、「しっとり/さっぱり」「朝用/夜用」「微糖/無糖」といった機能や利用シーンの違いでシリーズ展開する場合もありますよね。
その場合は、機能を表すピクトグラムや、キャッチコピーを配置する「定位置(帯やバッジなどのスペース)」をパッケージ上にあらかじめ設計しておきます。
情報の整理されたレイアウトは、お客様が自分にぴったりの種類を比較・選択しやすくしてくれます!
2-4.【ガイドライン構築】将来のSKU追加に耐えうる拡張性を持つ

新シリーズ立ち上げ時にやりがちなのが、「今ある3つの味」だけでデザインルールを完成させてしまうこと。
後から「第2弾として限定の季節フレーバーを追加したい」「バリエーションを10種類まで増やしたい」となったときに、キーカラーが被ってしまったり、レイアウトが崩れてしまったりすることがあります。
将来的にSKUが増えても破綻しない、柔軟で拡張性のある共通ガイドラインを作っておくことが、長期的なブランド育成の秘訣なんですよ◎
そしてT3デザイン、実はレギュレーション作成にも対応しています!
「レギュレーション作成」とは、ベースとなるデザインやそのレギュレーションを成果物として納品する方式。以後のデザイン展開はT3デザインが納品したベースデザインやレギュレーションに沿ってクライアント様が社内で行うことができます。
例えば、株式会社アイセン様のボディタオルブランド「バブリッチ」は、ベースデザインをT3デザインで作成しており、シリーズ展開自体はクライアント様ご自身で手がけられています。
パッケージのシリーズ展開は、単に「色違い(カラバリ)を作る作業」ではありません。
看板商品が持つブランドの魅力を、売り場で「面」として大きく広げ、新しいファンを獲得していくための強力な戦略です。
「変えない軸」と「変える仕掛け」を美しく両立させたシリーズデザインで、ブランドの価値をさらに高めていきましょう!
3.【T3デザイン実績】複数フレーバー・シリーズ展開パッケージ
3-1. Marosh マロッシュ(カンロ株式会社)
堂々とした佇まいで揺らがない個性を表現するため、マロッシュ型のパネルを大きく入れ込んだデザインを採用。背景のフレーバーシズルを下にむぎゅっと積むイメージで、食感につながる魅力的な弾力を想起させました。
また、ベースカラーの彩度を高めに設定し「前に一歩踏み出したくなるようなワクワク感」を表現。独特なかみごたえのある「没入食感」と、ワクワク感を醸成し“好き”を信じる気持ちを応援する」ブランドとしての提供価値をかけあわせた、前向きで明るいデザインになっています。
3-2.「罪深い」キャンディ(サクマ製菓株式会社)
濃厚な果実感と満足感を伝えるため、口の中でとろけるようなマスカットのシズルを大胆に大きく中央に配置。店頭で思わず目が留まるようなインパクトを大切にしました。
さらに、ブランドのテーマである「罪深さ」を表現するために、背景に美しいグラデーションを用いて奥行きと深みを演出。心がじんわりと満たされていく充足感を表現しています。また、商品名やコピーの文字を緩やかな曲線で構成することで、味わいから広がる心ときめくような体験を伝え、誰もが一粒で虜になってしまうような、魅力的なパッケージデザインを実現しています。
罪深いマスカットキャンディ
罪深いももキャンディ
罪深いぶどうキャンディ
3-3. 基本栄養サプリメントシリーズ(株式会社ファンケル)
栄養バランスが整い、体に満ちていく「充足感」や、明日への「元気」を予感させるよう、モチーフの簡略化とグラデーションの濃淡・透明感を緻密に微調整。単なる装飾ではなく、心身が内側から満たされる心地よさを視覚化しています。
特に上位ラインである「ハイグレードビタミン」&「還元型コエンザイムQ10」においては、厳選された良質な成分を独自の理論で組み合わせた贅沢な処方設計を、抽象的な「ダイヤの重なり」によって表現。光が交差するような輝きを持たせることで、基本栄養の枠を超えたプレミアムな価値を象徴させました。
3-4. アイスノン ICE KINGシリーズ(白元アース株式会社)
「キング級の冷涼感」というデザインコンセプトを軸に、雪男を起点としたアメコミ風のモンスターたちをデザインしました。
「氷の大地に封印されていた最強の氷の王が、鎖をひきちぎって登場する」というストーリーを構築し、それをビジュアルに落とし込みました。骨太で躍動感のある描線を使うことで、インパクトある登場シーンと氷の清涼感を迫力たっぷりに表現しています。
さらに、飛び散る氷と集中線を使った表現で、登場の勢いとクールな使用感を伝えます。真夏の販売を目指した商品に、わかりやすく涼しげな寒色を使い、冷たさの象徴である「氷」のビジュアルを盛り込むこと、絵柄をアメコミ風にすることで、ハードさとユーモアをバランスよくとりまぜ、個性と親しみやすさを演出。「キング級の氷撃体験」を可視化するキャッチーなビジュアルに仕上がりました。
3-5. ミュゼプラチナムミルクローション(株式会社ミュゼプラチナム)
株式会社ミュゼプラチナム様のコスメライン「ミュゼコスメ」。その中でも主軸商品であるミルクローションは、オリジナルパッケージから、季節やイベントに合わせて登場する限定デザインまで一貫してお手伝いしています。
容器を俯瞰して見ると水の波紋を表す凹凸形状になっています。しっかりとうるおう効果感を表現しつつ、たっぷり使える安定感と、つい手にとりたくなるころんとしたフォルムにこだわりました。
このオリジナルパッケージを軸に、毎回コンセプトに寄り添ったイラストやカラーで限定デザインを作っています。外箱も、ぐるっと三面のイラストがつながるようになっているんですよ。
ミュゼコスメ ミルクローション 2023年ピンクリボン限定パッケージ
ミュゼコスメ ミルクローション 限定ペコちゃんパッケージ
ミュゼコスメ ミルクローション 2022年春限定パッケージ
ミュゼコスメ ミルクローション 2021年ピンクリボン限定パッケージ
ミュゼコスメ ミルクローション
3-6. 健康のど飴シリーズ(カンロ株式会社)
カンロ株式会社様の「健康のど飴」シリーズです。こちらもコンビニなどですっかりおなじみ。数多の商品が並ぶコンビニの棚では、インスピレーションを誘う色とイラスト、文字のバランスがとても重要です。
パッとみて、「効きそう」「こんな味がしそう」「ちょっとおしゃれ」など、短く鋭いメッセージを伝えたいと考えています。「たたかうマヌカハニー」はゴールドではちみつの効能感を全面に。「黒糖ミルク」の甘さと香ばしさを想起させるブラウン、「檸檬ハーブ」の爽やかなミントとイエロー…などなど、情報は多過ぎず、少な過ぎず。
イラストを基調に寄り添ってくれるようなあたたかさを感じるデザインに仕上げ、のどだけでなく心もいたわるのど飴であることを伝えています。
健康のど飴シリーズ
健康のど飴 りんご飴
健康のど飴 はちみつ柚子茶
健康のど飴 たたかうカシス&ブルーベリー
健康のど飴 たたかうはちみつしょうが
3-7. 空想果実シリーズ(カンロ株式会社)
T3デザインの企画チームで商品企画から担当した商品です。
世の中のグミは実在の食べ物の味を再現するものが多いですが、擬似で本物を越えるのは難しく、ある程度想像できるため、食べたときの感動は少ない。そこで、誰も見たことのない空想の果物を生み出し、それをグミとして再現するという商品企画を考えました。企画の提案からパッケージデザイン、グミ自体の形や味まで、カンロ様と3MONチームで共に作り上げたプロジェクトです。
パッケージデザインは探求心をくすぐる図鑑をイメージし、あえてQRコードを大きく載せることで文章の続きを読みたくなる仕組みを作りました。ロゴデザインは明朝体をベースに、抜けを作ったり手書きの線を入れたりすることで、空想の言葉が持つ独創性を表現。また、実在しない果実をあたかも本当にあるかのように見せるため、果実は実物を作成しシズル感を大切に。シンメトリーで美しい色合いを持つ神秘的な果実ですが、その完璧な対称性と鋭利さはキラスピカの実が持つ危険な一面を感じさせます。吹き出しは空想をイメージさせ、内側の整然としたレイアウトと差をつけることで、空想のワクワク感を引き立てるデザインにしました。
空想果実 イトピスの実
空想果実 キラスピカの実
空想果実 ウチャチャの実









