1. プロジェクトの背景
空想果実 イトピスの実
パッケージデザイン
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T3デザインの企画チーム「3MON」が企画を担当した、カンロ株式会社様のファンタジー体験型グミ「空想果実」シリーズ。第3弾は「イトピスの実」となりました。
第1弾・第2弾ともにSNSでの注目度は高く、X(旧Twitter)のフォロワー数が1万人を超えるなど、着実にファンベースを拡大しています。ブランドとしての確立を目指す今回は、ユーザーアンケートで最も期待値の高かった「深海」を舞台に設定。シリーズのアイデンティティを継承しつつ、未知の領域へ踏み出すワクワク感を提供することで、さらなる話題化と新規ユーザーの獲得を目的としています。
ターゲットは、競争が激しいグミ市場において常に「新しい驚き」を求める10〜20代の男女。既存のファンを飽きさせないストーリーの深まりとともに、シリーズを初めて手にとる層をも魅了するファンタジー性の高い世界観の構築を目指しました。
また、空想果実シリーズはトレンドの移り変わりが極めて早いコンビニエンスストア企業限定での展開となります。強力な競合商品がひしめく棚において、唯一無二の存在感を放つデザイン戦略が求められました。
シリーズパッケージデザイン/キービジュアルデザイン/シズル撮影/形状デザイン
2. 課題とそのアプローチ
「新食感」をどう視覚化するか
「空想果実」シリーズは展開当初からブランド化を見据え、一貫したデザインフォーマットを採用しています。変更可能な要素が限られている中でいかに「第3弾としての目新しさ」を打ち出すかが課題でした。
特に今回の大きな売りである、糖衣による「パリッ、カリッ」とした新食感は、静止画であるパッケージにおいて最も伝えにくい要素です。既存のルールを遵守しながらも、これまでのシリーズにはなかった「硬質な食感」を直感的に伝え、激戦区となるコンビニの棚でも埋没しないインパクトを与える必要がありました。
情景描写とシズルで、世界観を深く伝える
ブランド認知を高めるためロゴはあえて大きく配置。いつものフォーマットである「吹き出し」の中に、人魚の涙を思わせる果実が実る深海の風景を描き、シリーズの世界観をより深く拡張しました。
注目の新食感については、糖衣が割れる瞬間を捉えたシズルを右上に大胆に配置することで、聴覚に訴えかけるような美味しさを表現。また、果実そのもののリアリティを追求し、実物を制作して撮影しました。
「人魚が涙を流して食べるほど美味しい涙型の実」「隕石からエネルギーを得て生る実は熟すと黄色のマダラ模様が出てくる」という設定を忠実に再現し、深海の神秘と美味しさが同居する唯一無二のビジュアルを構築しました。
3. デザインのポイント
パッケージからSNS用のキービジュアルに至るまで、味覚だけでなく「空想果実」の世界観そのものを深く体験できるビジュアル構築に注力しました。
デザイン全体を神秘的な深海をイメージしたブルーで統一しつつ、「隕石のエネルギーを得て実る」という独自の設定に基づき、木々が黄金色に輝き、温かな光が差し込む幻想的なコントラストを表現。キービジュアルでは、深海にそびえ立つ巨木をダイナミックな煽り構図で配置して圧倒的な迫力を演出しました。
画面の隅に人魚の気配を忍ばせることで、消費者が思わず探索したくなるような物語性をプラス。手に取った瞬間に深海へと引き込まれるような印象のパッケージと、その背景にある壮大なスケール感を示すキービジュアルを連動させることで、シリーズ第3弾にふさわしい「空想のリアリティ」を完成させています。