1. プロジェクトの背景
基本栄養サプリメントシリーズ
パッケージデザイン
ご質問・ご相談だけでもOKです! パッケージデザイン制作なら まずはお気軽にお問い合わせください。
株式会社ファンケル様の「基本栄養サプリメントシリーズ」のパッケージリニューアルです。
今回の目的は、ビタミンやミネラルといった「不足を補う」という従来のサプリメントの役割を超え、その先にある「より美しく、若々しくいたい」という情緒的なニーズにまで応えるブランド像を確立することにあります。
ターゲットは、30〜50代の多忙な日々を送る働く女性。現在、基本栄養素中心のサプリメント市場は、機能性やコストパフォーマンスが優先される傾向にあり「効率補給」の世界観が主流となっています。そこで、他社との比較検討が日常的に行われる店頭の競合棚において、機能の主張が強い製品群に埋もれず、ファンケル様としての品質への信頼と「美の予感」を瞬時に伝えたいと考えました。
健康の土台を作るという信頼感は維持しつつ、手にするたびに心が上向くような洗練されたデザインを通じて、「美を見据えた健康」という新たな価値の提供を目指します。
リニューアルパッケージデザイン/シリーズパッケージデザイン
2. 課題とそのアプローチ
「機能」と「情緒」をつなぐ
「美しさは健やかさから」というファンケル様の思想を具現化し、栄養という身体の土台作りが美しさに直結することをより強く伝えたい、という点が課題です。
これまでは機能面の訴求が強く、化粧品ユーザーに対して提案しづらい、「自分のための商品」と感じてもらいにくいという、情緒的な距離感がありました。それを踏まえ、店頭ではより提案力を強め、ユーザーとの接点においてブランドへの愛着を育むため、スペックの提示にとどまらない、期待感や信頼感を醸成するパッケージへの刷新が求められました。
「確かな品質」と「美の予感」を共存させるデザイン
デザインアプローチでは、効果への信頼を支える「誠実な正統さ」と、心身が整うことで生まれる「美しさへの予感」の両立を目指しました。
装飾を削ぎ落とした潔くシンプルな構成で、ブランドの「正直さ」を表現。最も重要な「商品名」を軸に、フォントや色彩を緻密にコントロールすることで、ひと目で価値が伝わる設計にしています。今現在の自分に必要なものという「安心感」と、少し先の未来が楽しみになる「期待感」を同時に手渡す、ファンケル様らしい優しさに満ちた表現を追求しました。
3. デザインのポイント
先行して展開された限定パッケージをベースに、より本質的な価値が伝わるよう細部をブラッシュアップしました。
栄養バランスが整い、体に満ちていく「充足感」や、明日への「元気」を予感させるよう、モチーフの簡略化とグラデーションの濃淡・透明感を緻密に微調整。単なる装飾ではなく、心身が内側から満たされる心地よさを視覚化しています。
特に上位ラインである「ハイグレードビタミン」&「還元型コエンザイムQ10」においては、厳選された良質な成分を独自の理論で組み合わせた贅沢な処方設計を、抽象的な「ダイヤの重なり」によって表現。光が交差するような輝きを持たせることで、基本栄養の枠を超えたプレミアムな価値を象徴させました。
また、情緒的な美しさを追求する一方で、コピーの配置やフォント選びなど機能面のレイアウトも再構築し、プロフェッショナルな「確からしさ」を強化。その結果、情報が氾濫する流通棚においても、あえて主張を抑えたシンプルさが「自信と誠実さ」として際立ち、現行品からの鮮やかな刷新感と、高いアイキャッチ効果を両立させることに成功しました。
4. 総括
このパッケージリニューアルで、サプリメントを「栄養補給の道具」から「美しさを育む美容アイテム」へと再定義し、現場・ユーザー双方から高い支持を獲得しました。
店舗スタッフからは「化粧品との併陳や内外美容の提案がスムーズになった」と販促面での手応えが寄せられ、ユーザーからも「気分が上がる」「人に見せたくなる」といった声が拡大。あえて主張を抑えた気品あるデザインが、競合棚においてファンケル様らしい「正統さと優しさ」を際立たせ、ブランドイメージの向上と新たな顧客接点の創出に大きく寄与する結果となりました。