東京都渋谷のパッケージデザイン・グラフィックデザイン 株式会社T3デザイン

アイスノン ICE KINGシリーズ
パッケージデザイン

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1. プロジェクトの背景

年々、盛夏の猛暑日が増え続ける日本において、夏場の熱中症対策はもはや生活に欠かせない常識。熱中症対策に役立つ冷感アイテムのバリエーションも増え続け、近年、冷感アイテム市場はかつてない盛り上がりを見せています。

白元アース株式会社様では、この夏季の冷感アイテム市場でのポジションを確立すべく、“冷たさ”と“インパクト”を両立したブランドとして、冷感スプレー「アイスキング」シリーズを開発しました。
ターゲット層は通勤や通学などの外出が多いとされる、20〜40代に設定。従来、市場では男性からのニーズが主流となっていましたが、近年、キャラクターの積極的な活用や香りのバリエーションが増えたことなどから、女性からの需要も増加傾向です。この状況から、今後は性別を超えた幅広い層への訴求がヒットの鍵となることが推察されます。

本格的なシーズンに突入すると、ドラッグストアやバラエティショップなどの売り場には、競合製品がひしめき合うことになります。数多ある競合製品の中から「アイスキング」シリーズに注目を集め、継続的に購買を促進し続けるためには、強烈なインパクトをもったプロモーション展開が必要です。
「冷感の強さ」「キャラクター」「香りのバリエーション」をキーワードに「アイスキング」シリーズをしっかりと訴求するための強いビジュアルづくりを目指しました。

新商品パッケージデザイン/イラスト制作/キャラクター作成

アイスノン ICE KINGシリーズ パッケージデザイン パッケージデザイン
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2. 課題とそのアプローチ

インパクトあるキャラクターを作る
商品のアピールポイントは“最強冷感”。それをひと目で伝えるインパクトを持ったパッケージをデザインすることが、最大のミッションでした。
パッケージは物理的な売り場のほか、PC画面を通して見るECショップにも陳列されます。リアルとWeb、そのどちらにあっても目を惹くインパクトを持つビジュアルとは? また、“最強冷感”というアピールポイントをどう組み込むのか、これらを視覚的に伝える手段としてもっとも効果的なのは「キャラクターを用いる」という手法でした。

個性と親しみやすさ、訴求力
「アイスキング」シリーズの良さを伝えるためのキャラクター。それには「冷感の強さを表現できるような個性」が必要です。また、性別を超えた幅広いターゲット層にリーチするためには、「適度にバランスの取れた親しみやすさ」も欠かせません。さらには、シリーズとしてSKUを展開するためには、統一感を保ちつつ、それぞれの香りやターゲットに合わせてひとつひとつの世界観を差別化していくことも求められます。

これらを踏まえ、店頭陳列とオンライン掲載を想定した情報設計、レイアウトの最適化、トータルな売り場演出のためのキャッチコピーやPOPまで、訴求の守備範囲を広げるため、あらゆるアプローチについて多角的に捉えつつ考える必要がありました。

「雪男」というモチーフ
強い冷感とインパクト、少しのユーモアという要件を満たすためのモチーフは何か。寒い場所に住む動物、植物、アイテムなど、連想されるさまざまな選択肢の中から、今回もっともテーマにフィットするものとして「雪男」を選びました。

「強さ」と「冷感」というワードとの親和性の高さ、架空の生物であるがゆえの、キャラクターとしての想像力の広げやすさ。これらの特徴をまとめて「冷感を表現するキャラクター」として、商品ごとの香りやターゲット層に刺さるような個性を持った雪男たちを制作。シリーズとしての認知が高まるよう、画風と構成は統一しつつ、そのビジュアルとコピー、パッケージ設計全体で購買意欲を喚起するような表現を心がけました。

3. デザインのポイント

「キング級の冷涼感」というデザインコンセプトを軸に、雪男を起点としたアメコミ風のモンスターたちをデザインしました。

「氷の大地に封印されていた最強の氷の王が、鎖をひきちぎって登場する」というストーリーを構築し、それをビジュアルに落とし込みました。骨太で躍動感のある描線を使うことで、インパクトある登場シーンと氷の清涼感を迫力たっぷりに表現しています。

さらに、飛び散る氷と集中線を使った表現で、登場の勢いとクールな使用感を伝えます。真夏の販売を目指した商品に、わかりやすく涼しげな寒色を使い、冷たさの象徴である「氷」のビジュアルを盛り込むこと、絵柄をアメコミ風にすることで、ハードさとユーモアをバランスよくとりまぜ、個性と親しみやすさを演出。「キング級の氷撃体験」を可視化するキャッチーなビジュアルに仕上がりました。

4. 総括

衣類用冷感スプレー「アイスノン シャツミストICE KING」の発売後、後続商品である肌用冷感スプレー「アイスノン ICE KING 極冷えボディミスト」が登場。発売最初は1SKUでしたが、2025年までに4SKUまで展開されるヒット商品となりました。多数の商品が並ぶ売り場においても、メリハリのあるビジュアルがしっかりとユーザーを捉えています。

クライアント
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アートディレクター/デザイナー/イラスト:次良丸貴稔、青山知紗子
公開年