
こんにちは!広報部長です。
梅雨って、熱帯などの雨季とはまた違った、日本特有の季節ですよね。一般的に梅雨は購買意欲が落ちやすい=物が売れないよー、となりがちなのですが、広報部長としてはできるだけポジティブに捉えてデザインに反映させたい!梅雨だって雨だって素敵なデザインになる…!と思っています。
そんなわけで今回取り上げたいのは「梅雨」。どんなモチーフが梅雨っぽさを表すのか、どうすれば「良いデザイン」になるのか考えてみたいと思います。
もちろん広報部長が街で捕捉した「梅雨っぽい」素敵なデザインもご紹介します◎
1. 雨・空・梅雨にまつわるデザインについて考える

季節をパッケージデザインに反映させることで、商品に「旬」や「特別感」を与え、ユーザーの感情に働きかけることができます。日本は季節がはっきりしていて、古来からその移ろいに敏感。色や言葉、表現においても、季節にまつわるものがたくさんありますよね。細かい季節の機微をパッケージデザインに盛り込むことで、共感や購入意欲を高めることが期待できるのではないでしょうか。
さて、6月は梅雨です。雨が多く湿度が高い、日本特有の季節。残念ながらこの時期は購買意欲が落ちやすい季節ともいわれています。しかしあえてパッケージデザインに梅雨や雨を想起させるモチーフを使いながらも「癒し」や「リフレッシュ感」を思わせる表現に持っていく、雨の美しさや雨にまつわるモチーフをキャッチーなビジュアルに落とし込むなど、購買意欲をかきたてるためにできることは、まだまだたくさんあるんです。
例えば、梅雨を象徴する花「紫陽花(あじさい)」は、青や紫、ピンクなど色が多彩で美しく抒情的。ひと目で季節が分かりやすい旬のモチーフです。
雨粒やしずくの透明感は爽やかでかわいらしく演出できますし、虹や雲はフォトジェニックで、ネガティブなイメージの強い梅雨をポジティブな印象に変えてくれそうです。
また、色に関しては、水を連想させるブルーから、グレー、ラベンダー、淡いグリーンなどが落ち着いた季節感を表してくれますね。
梅雨は「ジメジメ」「うっとうしい」とネガティブに捉えられがちですが、視点を変えると「静か」「潤い」「癒し」などが表現できる季節。パッケージデザインでも、色・素材・モチーフを慎重に選ぶことで、「季節の情緒」を伝える新しい魅力を商品に与えることができそうです!
2. 見つけた!雨・空・梅雨にまつわるかわいいデザイン
さて、梅雨を想起させる素敵デザイン、ご覧あれ!
2-1. にじいろのアメ(カンロ株式会社)
曇った顔の人たちを、不思議と晴れやかな気分に変えてゆく「にじいろのアメ」。イラストレーターの「tabi」さんを起用し、T3デザインが絵画タッチで大人かわいいパッケージデザインにリニューアルしました。「心が晴れる瞬間」をテーマに、朝、昼、夕方でそれぞれ虹の出るシーンでデザインを展開し、人々の気持ちを明るくしてくれる世界観を表現しています。
2-2. あじさいチョコレート(鎌倉ニュージャーマン)
「かまくらカスター」で有名な名店「鎌倉ニュージャーマン」。鎌倉は明月院や長谷寺などの紫陽花スポットが豊富な、紫陽花の聖地。それにあやかって、地元のお菓子店では紫陽花がモチーフのお菓子がよく売られています。
ニュージャーマンでも紫陽花の花をモチーフにした「かまくらボーロ」が通年販売されていますが、注目は期間限定で登場する「あじさいチョコレート」。紫陽花のはなびら型のチョコレートの可愛らしさもさることながら、缶のエンボスがめちゃくちゃ素敵ですよね!
2-3. カラフルアンブレラ(株式会社トレードワークス)
「長く使いたい」と思わせる、捨てないビニール傘。T3デザインのデザインプロダクトです。柄の先には、傘を掛けた時に滑らない為のストッパー付。グリップは握りやすさを考慮した、手のひらになじむフォルムが特徴的です。カラフルな色味は雨の日を楽しく演出します。日常品にちょっとしたアイデアを加えることで生まれた新しい傘です。2012年にグッドデザイン賞を受賞 。
T3デザイン、実はこんなプロダクトデザインも多数制作しています。ぜひご用命くださいね!
【T3デザインが受賞しました】デザイン関連アワード受賞歴を大特集!
2-4. フローラノーティス ジルスチュアート ブルーハイドレンジア(JILL STUART)
ジル・スチュアートが花の香りを束ねて作ったライフスタイルアイテムシリーズ「Flora Notis」から今年限定発売されたのが、この「ブルーハイドレンジア(紫陽花)」です。梅雨の雨に濡れた紫陽花の花から着想を得たというこの香りは、初夏の訪れを彩る艶やかなノート。
パッケージデザインには繊細な線で描かれた紫陽花の花の姿が。ボトルは紫陽花の持つバイオレットとブルーの中間色を美しいグラデーションで表現しています。
2-5. 箱根ルルルン しっとりあじさいの香り(Dr.ルルルン株式会社)
フェイスマスクの人気ブランド「ルルルン」では、「旅するルルルン」というご当地コスメが存在するのをご存じですか?こちらは「箱根限定ルルルン」となる、紫陽花の香りのフェイスパック。
箱根登山電車から見える名物、雨に濡れる紫陽花をモチーフに作られています。「雨に濡れる紫陽花」と「うるおい」をかけてるんですね!ピンクからブルーへの緩やかなグラデーションに紫陽花の紋様を乗せて、さりげなく走る登山鉄道のイラストも「限定感」の演出に一役買っています。
2-6. みずのいろ 夏(株式会社槌谷)
岐阜の有名和菓子店「つちや」の「みずのいろ」は、店頭でしか手に入らないという話題のお土産。干錦玉という伝統的な和菓子を、極限までの薄さに仕上げた繊細なお菓子です。
オリジナルは七色のお菓子ですが、夏限定で販売されるのは、日本の夏の爽やかな青い風景をあらわしたブルーとホワイトのバリエーション。この美しさ、一度生で見てみたい!
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2-7. 消臭力 Premium Aroma 紫陽花(エステー株式会社)
消臭芳香剤「消臭力」のワンランク上の上質な香りを表現したシリーズ「消臭力 Premium Aroma」から紫陽花の香りが数量限定発売。
“雨上がりの晴れ間のように、清らかな気持ちへ導く”香りをイメージしたという香りだそう。パッケージデザインには、梅雨の晴れ間にふと差し込む初夏の光と、それを纏ってみずみずしくきらめく紫陽花と水紋がデザインされています。梅雨の季節にも明るい気持ちを運んでくれそうな、 幸福感と透明感が表現されていますね。
2-8. 翠雨(Brewtope株式会社)
Otomoni(オトモニ)は、4000を超える取り扱い銘柄の中から、季節を感じられるテーマ・文化・ストーリー等を軸にした毎回異なるラインナップをセレクトして配達してくれる、クラフトビールの定期便です。
そんなOtomoniがオリジナルで制作したクラフトビール「翠雨」は、日本の雨がテーマ。まさに「雨の日にだけ飲むクラフトビール」なんです。ビールの名前である「翠雨」とは、青葉をぬらして降る雨のこと。「翠」は「緑」より青みが強い「青みの緑」である日本の伝統色ですが、そこにもう少し雨の青を足したような美しいブルーのラベルが印象的です。空から降る雨粒みたいに躍るフォントも情緒的で美しいですよね。