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化粧品のパッケージデザインにおいて重要 ナチュラル・オーガニック・無添加の違いを徹底解説

2023.10.27
知識 / ノウハウ
化粧品のパッケージデザインにおいて重要 ナチュラル・オーガニック・無添加の違いを徹底解説

化粧品の世界でよく見かける、「ナチュラル」「オーガニック」「無添加」という言葉。これ、違いってご存じですか?

同じようでちょっとずつ違う3種の定義。今回は意味の違いと、それにまつわるデザインの特徴について注目してみたいと思います。

1. それぞれの化粧品の特徴は?

1-1.〈ナチュラルコスメ〉石油由来の化学合成原料をできるだけ使わずに、天然由来の成分を主に使用している化粧品

ナチュラルコスメとは、「自然な」化粧品のこと。石油由来の化学合成原料をできるだけ使わずに、天然由来の成分を主に使用している化粧品のことを指します。つまり、植物、ミネラル、動物由来の天然成分が主成分であり、化学的な合成成分が少ない、もしくは全く含まれていないものということですね。

ただし、ナチュラルコスメには、実は明確な定義や認証があるわけではありません。そのため、「ナチュラルコスメです!」と謳っている製品にも化学的な処方が含まれている場合があるんです。その辺りを理解しておく必要がありそうですね。

OSAJI
天然の植物成分にこだわるのではなく、アレルギー反応が出にくい成分にこだわるという「OSAJI」

1-2.〈オーガニックコスメ〉化学肥料は使わない有機農法で、遺伝子組み換えも行わずに生産された原料を使用している化粧品

オーガニックは「有機的」。オーガニックコスメは、化学肥料は使わない有機農法で、遺伝子組み換えも行わずに生産された原料を使用している化粧品です。環境に負荷をかけないという姿勢で、近年特にトレンドに乗っています。

オーガニック製品は、オーストラリアの「ACO」やフランスの「ECOCERT」などいくつかのオーガニック認定機関によって認定された製品である場合が一般的。

しかし、オーガニック認証機関は、それぞれが独自の基準を設けているので、世界的な基準はないというのが実情です。しかも日本においては、ひとつでも有機栽培でつくられた天然由来原料を使っていれば「オーガニックコスメ」と呼べるんです。なので、化学合成原料がまったく使われていないわけでもないという点で、ナチュラルコスメと明確な区別は難しいんですね。

john master organic
すべての製品に、世界の厳しいオーガニック認証をクリアし厳選されたオーガニック原料が使用されているという「john master organics」

1-3.〈無添加コスメ〉合成香料、着色料、保存料、界面活性剤、鉱物油、パラベンなどの化学的な添加物が含まれていない製品

無添加化粧品は、合成香料、着色料、保存料、界面活性剤、鉱物油、パラベンなどの化学的な添加物が含まれていない製品を指します。敏感肌やアレルギーも持つ人にはおすすめなコスメですね。

しかし、「無添加」というのは、実は「特定の添加物が」入っていないという意味。あらゆる添加物が本当にひとつも入っていない「無添加化粧品」もあれば、ひとつふたつは入っています、という「無添加化粧品」もあるんです。

どちらにせよ成分をしっかり確認してから購入する必要がありそうですね。

FANCL
無添加コスメ代表格の「FANCL」 。防腐剤、合成香料、合成色素、石油系界面活性剤、紫外線吸着剤の5つを添加しない商品作りを貫いています。

2. デザイン傾向はどんなもの?

さて、ご紹介したナチュラル・オーガニック・無添加なコスメブランド。そこから読み取れるデザイン傾向を探ってみたいと思います。

皆さん、どんな感じが「自然ぽさ」だと思いますか?

2-1.久住カラーや生成りをベースとした優しい色合い

ナチュラル志向なコスメのパッケージやブランドのwebサイトなどから感じられるのは、全体的に色合いが「優しい」ということです。

do organic コスメライン
淡いブルーが美しい「do organic」のメイクライン。
john master organic LIFESTYLE
「john master organics」はオフホワイトや透明感のあるブラウンをを中心に据えたボトルが多いですね。

どのブランドも限定商品などを除くと、モノトーンは使っても、あまりビビッドな色使いにはならない傾向が強いようです。くすみカラーや生成りをベースにすると、確かに柔らかいイメージになりますね。

2-2.潔さや余計なもののない、シンプル

どのブランドも、デザインはもちろん、ロゴや造形もばしっとシンプルなものが目立ちます。潔さや余計なもののなさ、クリーンさが感じられますね。

HABA スクワランオイル
「HABA」はその透明感が逆に印象に残るほどシンプルです。
ナチュラグラッセ ミントシリーズ
「ナチュラグラッセ」のシンプルなフォント使いもかっこいい。

2-3.植物・ネイチャーモチーフ

植物由来、自然素材、地球にも人体にも優しい、というイメージが強いのが自然派コスメ。もちろん植物やネイチャーのモチーフは積極的に取り入れていきたいところです。

john master organic ONE EARTH
「john master organics」は随所に植物や自然のモチーフが取り入れられています。
do organic ボディ&バス
「do organic」のwebサイトから。ボトルの色味やイメージも植物たちと調和しています。

2-4.有機的な線を使用した素材感、人の手が感じられるテクスチャー

無機的な線よりは有機的な線が好まれるというのも特徴のひとつ。人の手で描いなようなタッチや質感などもよく取り入れられています。実際にパッケージにリサイクル素材やエコ素材を使うブランドもありますね。

ナチュラグラッセ ベースメイクアイテム
「ナチュラグラッセ」のパッケージは、水彩絵の具を筆で置いたようなタッチで着彩されています。
OSAJI×SHOGO SEKINE
「OSAJI」とSHOGO SEKINEのコラボレーションフレグランス。自然からヒントを得たという抽象的なモチーフです。

3. パッケージデザインで「イメージ」を作る

特定の成分が入っていないのが「無添加コスメ」、それを踏まえて化学合成原料をなるべく使わないようにしたものが「ナチュラルコスメ」、さらにその中で、オーガニック認証を取得したものや、環境に配慮するようなものが「オーガニックコスメ」という理解で良さそうです。

どれもに共通しているのが「自然ぽい」「肌に良さそう」なイメージ。それをユーザーにきちんと伝えるデザインを考えなければならないですね。

パッケージは商品の顔。T3デザインも商品の良さや特徴をユーザーにしっかり手渡せるようなデザインができるよう、日々努力です!

パッケージの素材や、ブランドイメージの構築からお手伝いしていますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。

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