
こんにちは、広報部長です◎
街でお買い物をしていて、SNSを見ていると、「あー、これ売れてるんだなー」っていう商品、ありますよね?
お店が推していてたくさん積まれている、大きなPOPがついている、いろんな人がハッシュタグをつけて投稿しているもの。売れてるからそうされるのか、そうされてきたから売れたのか、どちらが先かは分かりませんが、どの商品にも共通しているのはパッケージデザインが優れているということ。
では、「売れる」パッケージデザインには、どんな要素があるんでしょうか?
今回は、この「売れるパッケージデザイン」について考えてみようと思います◎
1.「売れる」デザインに必要な要素って?

「売れる」「バズる」デザインには、そのための要素が必ずあります。これさえ揃えば必ず売れる!というわけではないのが難しいところですが、良いデザインのためにはぜひ考えておきたいポイントです。
強みや魅力がすぐ目に入る
魅力的なモチーフがぱっと目に入る、ベネフィットが文字情報で見やすい位置にあるなど、その商品がどんな特徴を持つのか、「買う理由」がどこにあるのかを伝えられていることが大切です。
・商品名+用途・特徴が読みやすい位置にある
・アイコンや写真など視覚情報で補強している
・頭に残りやすいキャッチコピー
などがわかりやすい例ですね。
魅力が強く輝いていることは、ユーザーに購入を迷わせない、すっと手が伸びてしまうような吸引力になります!
ターゲットに刺さる世界観やデザイン
例えば、
子ども向け → カラフルで楽しい
大人の女性向け → 落ち着いた色味と上品な書体
ヘルス志向の人向け → ナチュラルでシンプル
と、これはものすごく簡単にステレオタイプを表現している例ですが、誰に、どんな世界を届けたいのかが考えられているデザインは、ターゲットにすごく刺さります!
ある程度の範囲の人に「自分にぴったりだ」「これは私に向けられた商品だ」と感じさせられること、これが売上につながります。
ブランドやストーリーを感じさせる
ブランディング、それは商品を売れるものにするための肝!
その商品が「なぜ存在するのか」の背景が見える物語を作ることは、長く愛される商品にするために、ずっと売れ続ける商品にするために必要不可欠です。
小さな物語を感じさせるようなテキストやビジュアルをデザインに反映させるのも効果的な手法です。特に単価の高い商品になると、このブランドやストーリーへの「共感」が強い購買動機になります。
SNSの力が大きくなってきた現代では、シェアしたくなるような「映える」ビジュアルや、プロセスを見せたくなるような開封体験ができるギミックなども強いアピールポイントになります。
それもこれも、やっぱりその商品やブランドの世界観をしっかり作ることが基礎中の基礎。これがあるものこそ「売れる」んです◎
2. これが「売れる」デザインだ!実績とおすすめ10選
ではここで、実際に「売れてる」デザインをご紹介します◎
2-1. 金目鯛ごはんの素 (有限会社渡辺水産)
ちょこんと付いた金目鯛がアクセントのシンプルなパッケージデザイン。開くと、出汁の海が広がります。中面にはメッセージを落とし込み、作り手の背景を感じながら食べて欲しいという想いを込めました。家庭用としても、贈り物やお土産としても使用できるパッケージデザインです。こちらは「ふじのくに新商品セレクション2024」にて金賞を受賞しています。
2-2. 罪深いぶどうキャンディ(サクマ製菓株式会社)
100%コンコードグレープ果汁を使用した濃厚なキャンディのパッケージデザインです。中央に大きく配置されたぶどう1粒のシズルが、口に入れた瞬間に広がる満足感とぶどうの濃厚な果実感をダイレクトに伝えます。芳香なぶどうで心が満たされてゆく様子を、緩やかな文字の曲線で表現しています。誰もが一粒で虜になるほどの罪深い味わいが印象的に伝わるパッケージを目指しました。
2-3. シークラゲグミ アカクラゲ(カンロ株式会社)
本物そっくりのクラゲ型のグミ「シークラゲグミ」。外箱はPET素材で透け感を出し、内箱、内袋、グミの重なりが美しくなるよう調整しました。商品を光にかざすと、まるで海の中を漂っているようなクラゲグミを見ることができます。海をそのまま切り取ったような神秘的なパッケージで、癒しをお届けします。
2-4. バタープリン(カルディ)
カルディで冬季に推されていて(売れてます!のPOPもついてました)、よく店頭に積み上げられていました。「プリン」といえば、レトロ喫茶のオーソドックスなものと、とろとろ系で好みが分かれますよね。ちょっとレトロテイストなパッケージデザインが「きっと固いプリンだろう」と中身をある程度想像させてくれます。固いプリン勢への訴求がここで達成されていますよね。からの「バター」。美味しいに決まってる…と思わず手が伸びてしまいました(おいしかったです)。
2-5. 夏夜のカケラCANDY(カンロ株式会社)
ある夏の日の帰り道、ふと足を止めて見た空。見上げたまま物思いにふけてしまうシーンをパッケージに落とし込み、どこか切なく、共感を誘うデザインに仕上げました。背景の空は日の長い夏の空をイメージ。まだうっすらと明るさの残る空から夜遅くまで5つの時間帯を設定し、シチュエーションに合わせた人物のイラストも描き起こしました。スティック形状の縦構図を生かし、並べたくなるデザインになっています。
2-6. アネッサ パーフェクトUV ブラッシュオンパウダー(株式会社資生堂)
この夏へ向けて、一部ドラッグストアで先行発売されているアイテム。既にSNSやコスメサイトで話題になっていました。「アネッサ」のロゴが既に信頼性を担保しているわけですが、旧来の商品群とまったく違うパッケージの形でもう目を惹くわけです。外箱にはブラシを開いた状態の商品画像がレイアウトされていて、その目新しさと使いやすさ、持ち運びができそう、など多くのポジティブな情報をひと目で伝えています。
2-7. Sof’(ソフ)(赤城乳業株式会社)
「ソフトクリームの上だけ」をコンセプトにしたアイス『Sof'(ソフ)』。ソフトクリームの柔らかさや立体感を、濃い背景色で一層引き立てるデザインに仕上げています。訴求部分は、シズル感を際立たせるために情報を整理し、すっきりとした見え方に調整しました。味名には鮮やかなリボンを差し色として用い、華やかな印象を与えています。
2-8. ファンデーションが染みこみにくいパフ(貝印株式会社)
商品名で優勝、という一例をご紹介。男女問わず、日常的にメイクをする層を悩ませる「パフにリキッドファンデーションがほとんど染み込んでしまう問題」を解消してくれることを端的に示しています。キャッチコピーではなく、商品説明でもなく、商品名に持ってくる。伝えたい情報がここに集約されている。わかりやすく特定のターゲットに「刺さってるな」と感じました。
2-9. ケルノン ダルドワーズ(JDHトレーディング株式会社)
フランスの街アンジェの老舗ショコラトリーで作られている「ケルノン ダルドワーズ」。その百貨店限定バレンタインパッケージです。アンジェの特産である青い屋根瓦をモチーフにした青い色のチョコレートということで、天面には街に並ぶ青い屋根瓦を大きく一枚描き、パッケージの目印にしました。くるくると自由に描いた曲線は、フランス人の軽やかで気さくな人柄をイメージ。フランスの土産物のような懐かしさと、モダンで新しい表現のどちらも感じられるデザインを目指しました。
2-10. まるでこたつソックス(岡本株式会社)
こちらも商品名が明快なパターン。ですが、暖色の使い方であたたかさがさらに強調されていて、キャッチフレーズ、中身のイメージなどはすっきりコンパクト。他の靴下のパッケージとはテイストが差別化されていて、売り場で遠くから目立つように工夫されています。