
こんにちは、広報部長です◎
パッケージをデザインするとき、ブランディングするとき、今のデザイン市場は、その商品の市場はどうなっているのかな?というリサーチをします。「これ来てる?」なトレンドについて調査したり考えたりするのもお仕事のうち。
広報部長は日々「これは何ー?」を考えたり探したりしています。今回は、そんな中から気になったワード「マキシマリズム」について深掘り。どんな言葉なのか、パッケージデザインにどんな影響を与えているのか、お話しします◎
1. マキシマリズムが来てる?

無印良品やAppleのプロダクトに代表される、最小限のものや要素でデザインされる「シンプリズム」「ミニマリズム」が長らく人気を博していましたが、最近じわっと「マキシマリズム」がトレンドとして広がりつつあるそうです。
↓↓↓「シンプル」と「ミニマル」の違いについてはこちらから↓↓↓時代を虜にする「シンプルデザイン」とは?特徴と参考ブランドまとめ
「マキシマリズム」とは、過剰な装飾や色、パターンを大胆に取り入れるデザインスタイルやライフスタイル。ミニマリズムの対極にある考え方で、「More is more(多ければ多いほど良い)」をモットーとしています。
数年前から「Y2K」や「平成レトロ」がZ世代の間でブームとなっていますよね。平成や2000年代はポップでにぎやかでカラフルなイメージ、これもマキシマリズムブームの一端を担っているのではないでしょうか。また、2025-26AWパリコレでも既にマキシマリズムに注目が集まっているんだとか。
出典:2025-26年秋冬パリ・コレクション海外バイヤー評 “ロマンチックなマキシマリズム”が合言葉
もちろんファッションやインテリアのトレンドとしては、現在でも「シンプル」「ミニマル」はひとつのジャンルとして根強く人気ですが、一方でTikTokやInstagramのリール投稿、YouTubeのショート動画などには、装飾や派手なエフェクトを多用した表現が多く見受けられます。自分の好きな要素をふんだんに盛り込んで自己を表現するということは、自分らしい生き方を大切にしたいという思いの表れなのではないかな、とも思います。
好きなもの、可愛いもの、楽しいものに囲まれて暮らしたい!と考える「マキシマリズム」、今後も注目していきたいですね。
2. マキシマリズムな表現を盛り込んだパッケージデザイン
にぎやか、楽しい、ちょっと派手。T3デザインでも、もちろん商品に合わせて「マキシマリズム」を意識したデザインも行っています!代表的なものをここにご紹介します。
2-1. 大阪ミックスジュースミルフィーユ(株式会社 メリーチョコレートカムパニー)
あたたかみのあるイエローをベースカラーとし、ミックスジュースの果物がミルクと混ざり合う瞬間を、ポップなイラストで表現しました。余計な色を加えず、シンプルな配色にすることで、ジュースの自然な色味やフルーティーな美味しさを引き立たせています。
大阪のにぎやかなお土産売り場でもひときわ目を引く、華やかでワクワク感のあるデザインです。
2-2. KOKUYO×PeppaPig コラボ文具シリーズ(国誉商業上海有限公司)
イギリス発の幼児向けアニメ『ペッパピッグ』とコクヨのコラボ文具のデザインを担当しました。パーティーをテーマに、可愛らしさや華やかさを際立たせたシリーズと、ビビッドでポジティブなシーンを表現したシリーズの2ラインでデザインしました。それぞれのシリーズでトーンを統一し、持っているだけで気持ちが明るくなるような、ペッパピッグのカラフルで楽しい世界観が一目で伝わるデザインを目指しました。
2-3. ピュレリング/ピュレリングソーダ(カンロ株式会社)
リニューアルされたピュレリングシリーズと新しく登場したパーティーパック、アソートパックのパッケージデザインを担当いたしました。ピュレリングは“親から子へ想いをつなげる”をコンセプトに、親子で楽しめるグミとして誕生しました。パッケージデザインにもその想いを散りばめており、ピュレリングはホームパーティ、ピュレリングソーダはアウトドアパーティのテーマで、楽しい家族時間を表現しています。ピュレリングソーダのデザインには新キャラクターである「ねこング」が登場しています。
2-4. 消臭力 ハロウィン2022(エステー株式会社)
海外の絵本の表紙のような、温かみがありつつおしゃれなタッチでイラストを描き起こしました。メリハリの効いた鮮やかな黄色・オレンジ・紫・黒の色合いが売り場で目立ち、一目でハロウィン商品だとわかります。お気に入りの絵本やぬいぐるみを飾るように、お部屋を彩るインテリアとしても使いたくなるパッケージです。
2-5. トムヤムチャーハンの素(タマノイ酢株式会社)
「若い女性に向けて、気軽に手にとれる商品にしたい」というクライアントの要望の元、デザインを複数提案しました。最終的なデザイン決定にいたるまでは、クライアントからの意見等を多く取り入れながら行った案件でした。 色使いや柄により、タイの雰囲気やアジアっぽさを出すことでタイ料理のシズル感を演出し、商品名「トムヤム」を目立たせ、インパクトを出しました。全体的に、綺麗にまとまったデザインではなくタイの街のような雑多な雰囲気にすることで、親しみやすく、楽しい印象のデザインとなりました。