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誰もが知るパッケージデザイン【デザインリニューアル変遷】まとめ〈化粧品編〉

2023.12.11
知識 / ノウハウ
誰もが知るパッケージデザイン【デザインリニューアル変遷】まとめ〈化粧品編〉

最近の商品パッケージには、SNSでの「映え」を意識したデザインが増えています。ぱっと目に止まってすぐ手に取ってもらえる、「拡散したい」と思ってもらえることって、とても大事です。

でも一方で、「なんかずっと変わらない」「昔から知ってる」デザインもあります。そのどれもが時代に愛されたロングセラー商品。

今回は、そんなロングセラー商品たちのパッケージ変遷を見てみたいと思います。

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1.みんなが見たことある!あの化粧品パッケージの変遷

1-1.核となるデザインはそのまま、時代とともにアップデート【シャネルNo.5】

ChanelNo.5
みなさんご存知、シャネルNo.5
シャネルNo.5ボトルデザインの歴史
1921年から2013年までのパッケージ変遷(参考:CHANEL公式サイト)

「不変」の代表はやっぱりシャネルのNo.5。永遠の憧れブランドです。

最初に発売された1921年、香水ボトルは豪奢なものが主流で、これほどシンプルなデザインはかなり画期的だったようです。

このシンプルでタイムレスなデザインが、シャネルを象徴するアイコンとなりますが、よく見ると、実は時代に合わせて少しずつアップデートされているんですね。

核となるデザインはそのままですが、面取りされたり、キャップとボトルのバランスや、ロゴの配置なども少しずつ違います。

1-2.1925年から青色【NIVEA】

NIVEAの青缶
NIVEAの青缶
NIVEA青缶の歴史
1911年から2007年までのデザイン変遷。(参考:NIVEA公式ブランドサイト)

懐かしいこの青い缶!子どもの頃から家にある、という方もたくさんいらっしゃいますよね。

そんなNIVEAも、発売当初は全然違うデザインだったようですね。当時流行していたというアール・ヌーヴォー調の黄色い缶。おそらく当時としては「よくあるデザイン」だったのではないでしょうか。

あの特徴的な青が採用されたのは、1925年から。中身の雪のような白(「NIVEA」はラテン語からの造語で「白い雪」を表すそうです。)が映えて、かつ清潔感のある青がアイコンカラーに設定されました。

青色は不動、でもロゴは割と細かくモデルチェンジしています。いろんなキャラクターなどとコラボして限定パッケージを発売したりと、いろいろ工夫しているようですね。

1-3.ベースの色と3つの要素が受け継がれている【牛乳石鹸】

牛乳石鹸赤箱
2015年〜の現行パッケージ
牛乳石鹸パッケージの歴史
1928年から2013年までのパッケージ変遷(参考:牛乳石鹸公式ブランドサイト)

みんな大好き牛乳石鹸。初代は1928年の発売です。発売当初は「しっとり」の赤箱のみ、「さっぱり」な青箱は1949年からラインナップに加わりました。印象的なそこはかとなくかわいらしいデザインで、オリジナルグッズなども人気です。

ベースの色と、「乳牛」「cow」「Beauty Soap」の3つの要素が変わらず受け継がれていますが、並べてみると意外と変化がありますね。

現行のデザインは、ブランドの100周年にあたる2015年に、「やさしさを感じさせるやわらかいイメージに」変更したということです。

1-4.サステナブルなものに時代に合わせたアップデートを【雪肌精】

雪肌精
従来のパッケージ。全体にオーソドックスでレトロ感もあります。(参考:雪肌精公式ブランドサイト)
雪肌精2024年3月リニューアル予定の新パッケージ
2024年3月にリニューアル予定の新パッケージ。

コーセー「雪肌精」は、1985年の誕生以来着実にシリーズを拡大し、今ではメンズライン、美白シリーズなど累計で6700万本を売り上げるベストセラーです。

基本となる化粧水はオーソドックスなボトルデザインを保ってきましたが、2024年3月に初めてリニューアルすることを発表しました。

従来のボトルデザインを踏襲しつつ、持ちやすさを意識して丸みのある形状に。キャップや容器の角なども、全体的になめらかなカーブが付けられるようです。「雪肌精ブルー」はそのままに、ロゴはスタイリッシュに刷新。

もちろんぬかりなく、容器と外箱の素材はサステナブルなものに変えられています。デザインの印象も素材も、これぞ「時代に合わせた」アップデートですね。

2.微細なリニューアルを重ねて「愛され」ていく

みんなが知ってるあのパッケージ。でもよく見ると、本当に全然「変わってない」ものって、ないんですね。

デザインの基本は変えず、時代に合わせて少しずつアップデートしているものばかりでした。

長くブランドを続けること、多くの人に認知してもらうには、しっかりとしたコンセプトと、軸のしっかりとしたデザインが必要。どこが芯なのかがわかっていれば、イメージをブレさせることなくアップデートさせることができるんですね。

T3デザインでは、ブランドを息の長いものにするためのコンセプト作りからお手伝いしています。長く愛されるブランドを作りたいとお考えでしたら、ぜひご相談ください!

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