東京都渋谷のパッケージ・グラフィックデザイン 株式会社T3デザイン

【Creative beauty座談会】推しコスメパッケージ買ってきたよ!!(後編)

2022.07.12
社員ブログ
【Creative beauty座談会】推しコスメパッケージ買ってきたよ!!(後編)

こんにちは!Creative beautyです◎
さて、今回は持ち寄り座談会の後半戦!ますます滑らかになるCreative beautyチームのおしゃべりをお楽しみください。

引き続き、メンバーはT3デザインの化粧品パッケージデザインに特化したプロジェクトチーム「Creative beauty 」の4人!

チーフデザイナー:斉京(以下、) と (以下からも、)
デザイナー:おくむー(以下、)
営業:ゆいまーる(以下、)

とどまるところを知らないパッケージ愛語り。今回も、メンバー選りすぐりの素敵なパッケージが続々登場しますよ!

あっ、ちなみに前半戦はこちらでした。→「【Creative beauty座談会】推しコスメパッケージ買ってきたよ!!(前編)
ぜひご参考に♡

1. プチプラなのに凝ってる!【CHIOTURE Diamond Liquid Eyeshadow】

CHIOTURE Diamond Liquid Eyeshadow

お:このキラキラが気になりますー。
斉:これですね、はーい。これは「CHIOTURE 」という、メイドインチャイナのブランドですね。今、ロフトとか行くと、韓国や中国のコスメがたくさんあるじゃないですか。そのあたりを集めたコーナーの中でも一際キラキラしていたやつです。これでもかってくらいキラキラしてて、気になって買ってきちゃいました。この多角的な感じ、一体どこがキラキラしてるのかわかんなくて、容器の外側なのか内側なのか、このパッケージの裏側なのか。

めっちゃきらきら〜!
パッケージがオーロラフィルムでキラキラ。中身もキラキラ。

朝:この容器のキラキラが中に反射してるってこと?
斉:そうなのかな。一体どこがどう作用して光ってるのかが気になって。店頭でも、通りすがりに目に入る感じだった。
お:すごい、ロゴまで全部キラキラしてる。
斉:そう、ホログラムですね。
朝:オーロラフィルムのパッケージに、オーロラ箔?すごいね。で、容器も。
斉:オーロラフィルムに、これはラベル貼りだね。
朝:後ろ側を不透明にしてキラキラを増幅させてるのかな。
斉:多分、側面が反射してるからキラキラして見える。容器の方は表面もかくかくしてて。
ゆ:ほんとですね。めっちゃカットされてる。

ロゴまでホログラム!カッティングが美しい〜
容器のカッティングも美しい。

お:これはグリッターですか?アイシャドウ?
斉:リキッドアイシャドウですね。
朝:目元めっちゃキラキラになりそう。
ゆ:K-popアイドルみたい。
朝:かわいーい!
斉:お値段は、1000円ちょっとぐらいだったな。
ゆ:えーお安いですね。
斉:容器がかわいいのもそうなんだけど、カラーの名前が「飴硝子」。ネーミングがすごい良いよね。硝子のキラキラ感が確かにあって、かわいいなと思いました。他にも紫っぽいピンクで「遊園地」っていうのがあった。
朝:今気づいたんだけどさ、このラベル、白に見えるんだけど、前から見るとちゃんと蒸着紙を見せるようになっていて、キラキラを邪魔しないようになってるのがすごい。めちゃめちゃ上手じゃない?配慮がすごい。細やか。

ラメのきらめきを見せるために蒸着紙。細やか…。
パッケージに貼られている白いラベルの内面が蒸着紙になっていて、商品の煌めきを邪魔しない設計になっています。

ゆ:やっぱりそういうところ、大事ですね。
斉:成形もかわいいな。
朝:かわいい。それでいてお安いところも良い!

2. シンプルだけどストーリー性あり!【ハンユル ネイチャー イン ライフ ハンドクリーム】

ハンユル ネイチャー イン ライフ ハンドクリーム

ゆ:韓国のハンユル っていう自然派コスメのブランドがありまして、そのハンドクリームです。いくつかフレーバーがあるんですけど、その中で特におもしろいと思ったやつを選んできました。野菜とかそういう自然界から取った香りやエキスを使っているそうです。

一番特徴的なのがフレーバーで、「え、そんな香りある?」みたいなのばっかりなんですよ。この赤いやつが「紫草(むらさき)」。この黒が「黒豆」。
斉:え、黒豆ってほんとの黒豆?
ゆ:ほんとの黒豆です。この緑色のやつがヨモギですね、ヨモギの若葉。サイトの雰囲気がかわいいですよー。基本は通販で売られているので、ひとつひとつに「ふさふさ」とか「ゆらゆら」とか、イメージとコピーがちゃんとついてるんです。ストーリー性のあるブランディングをしているので、「なんかよくわかんない香りだけどすごい良さそう」と思って買ってみました。

ヨモギ・黒豆・紫草の3種類。
美しくシンプルなグラデーション

朝:ネットで見たことある!現物初めてみたけどかわいいね。繊細なグラデーション。これ、パッケージの表面は韓国語で裏面は英語なんだ、すごくない?全成分印刷しなくていいんだね。
斉:箱に印刷されてるんじゃん?
朝:日本はの場合は箱に印刷してても、パッケージ自体に入れなきゃいけないことが色々あるじゃん?あ、でも横面にちょっと入ってるんだ。でもこの少ない文字が美しくさせてるよね。
斉:確かに。シンプルでいい。
朝:めちゃめちゃシンプル。グラデもすっごい上から下まで入ってるの珍しくない?
ゆ:すごいシンプルなんですよね。箱もめちゃくちゃシンプル。一応情報は横にあるんですけど、こっちも同じく上下、韓国語と英語に分かれてて。
朝:ほんとだー!
お:(箱の)中は何色ですか?
ゆ:中は普通に白だ。
朝:このロゴの色も金色過ぎずかわいい。
斉:確かにちょっとマットな感じだね。品がある。
朝:うん、品がある。めちゃめちゃかわいいー。
斉:この箱の紙のラフなでこぼこした感じも、植物由来とマッチしててかわいい。
朝:これは普通にグラビア印刷だよね
斉:かなあ?すごい綺麗じゃない?
朝:こんな綺麗にいく?ってくらい綺麗だよね。
お:キャップがちょっとへこんでるのがまた変わってますよね。

やや生成りのキャップ。珍しい。
シンプルながら伝統的でかわいい

朝:キャップの色も、白じゃなくてちょっとクリーム色っぽいところが珍しい。あんまりこの色見たことないかも。
お:なんか自然感ありますね。
斉:キャップの形も、日本であんまり見ない形だね。小さい。
ゆ:このブランドは他も色々ラインナップがあるんですけど、このグラデーションが全体のキーになってるみたいですね。化粧水のボトルも上から綺麗にグラデになってました。
朝:いい匂いするよ、自然な感じの。
斉:うん、優しい匂いがする。
朝:極限のシンプルさ。すごい。
ゆ:しかもこれネットで買ったんですけど、そんなに高くないんですよ。3つで1790円。
斉:え、安い。それは安い。そうなんだ!
朝:めっちゃかわいいのにこんなに安いんだ。
お:すごい…。

3. オーロラフィルムに大胆印刷【ルルルンローション クリア】

ルルルンローション クリア

朝:これは「ルルルン」のローション ですね。蜷川実花とのコラボ限定品。 こういうオーラルフィルムを使う商品はよく見るんですけど、そこに写真が印刷されてるのは結構珍しいかなと思って。通常品はこのオーロラフィルムにロゴの「C」だけで超シンプルなんだけど、4色印刷するとこんな感じになるんだね。ちょっと面白い。

普段限定品ってそれほど気にならないんだけど、蜷川実花の写真だったらかわいいなって思っちゃう。
斉:これって蜷川実花の写真なんだ。
朝:そう。このロゴマーク(商品のてっぺんについているシール)が蜷川実花のロゴなんだよね。
斉:ほんとだ、なんかルルルンの「C」と合ってる。親和性高いな。
朝:いつも使ってる人だったら、たまにこういうパッケージもいいんじゃん?って思いそう。これってどうなってるんだろう。普通のラベル?

オーロララベルでぱきっと鮮やか〜!華やか〜!
花の部分のみ白版のオーロラフィルム

斉:後ろが貼り合わせになってるね。
朝:ラベルだ。シュリンクだと思ってた。
お:思ったよりぱきっと出ますね。
斉:うん、可愛い。強いね。
朝:強いね。綺麗で良かった。
お:なんか爽やか。中は透明ですよね。
斉:透明だね。キラキラして反射してる。 ゆ:中身が透明だからできることなのかもしれないですね。
朝:オーロララベルの超でかいバージョン。プラス4色印刷のコラボですね。
斉:花の部分は白版。で、抜きがあって、白版から白版なしのグラデみたい。
朝:白版のところはあんまりオーロラを感じないね。
斉:確かに。

白版が引いてあるからお花がパッキリ見える!
花部分の白版がオーロラフィルムのツヤを和らげています。

朝:花のところとか、空の青いところとかにはオーロラはうっすら感じる程度だね。こういう仕上がりになるんだー。グラデーションやる時の参考になりそう。
斉:不思議なかんじー。

4. 注目の省資源パッケージ  サステナブルで簡潔な【FofO ビーバーム月桃】

FofO ビーバーム月桃

斉:これはね、沖縄の森を守るブランドだそうです。「Foresto of OKINAWA」で「F of O」。サステナブル系コスメの売り場にあって、すごいパッケージがかわいいなと思って。箱じゃなくて袋をぱっと被せてあるだけなんだよ。底面をテープで一ヶ所留めてあるだけ。

「fofoとは、Foresto of OKINAWA、沖縄の森を守るために誕生したブランドです。ミツバチの受粉で育つ工房の周りの果実やハーブを使っています。収益の一部は沖縄の森を守る活動に役立てます」。
朝:ここだけ?マスキングテープじゃん。
斉:そう。簡素なんだよねものすごく。手作業かな。これ、剥いだらそのまんまぺろって取れちゃうような、ってすごい気になって手に取ってみたんですよね。

かぶせるだけのパッケージが新しい!
これを容器に被せて底面をマスキングテープで留めてありました。

お:ピンクのタグがかわいいですね。
朝:かわいい。
斉:これは月桃(げっとう)の香り。あとカーブチー(沖縄みかん)って柑橘の香りがあった。
朝:それはラベルが色違いなの?
斉:そうそう、カーブチーはこのタグがグリーン。バーム以外のアイテムもあったよ、オイルとかバスソルトとか。
朝:ぱっと見ではわかんないんだけど、ガラスで重みがあるのがまた良い。この紙袋みたいなやつを提案して通ってるのがすごい。輸送どうなっちゃってるんだろう。

コロンと可愛らしい硝子の容器♪
小ぶりながらガラスで重みのある容器

一同:(笑)
朝:だってさ揺れたりしたら、このラベルが、ぼきって折れちゃうじゃない?びっくりだよ。
斉:なかなか提案できない。
朝:提案しても通る気がしないよね。そのラフさがおしゃれだよ。
斉:デザインもかわいいしね、シンプルで。
ゆ:なんか地味に側面にこういうあしらいがあるのがめっちゃかわいい。
朝:横のラベルは絶対手貼りじゃない? 底を留めてるマステも手貼り。工賃かかってるなー。
斉:パッケージの話、書いてありました。「省資源パッケージ」だって。「パッケージは省資源を目指し、底面のない被せる形です。サステナブルなモノづくりに努めています」という理由でした。

ピンクのタグがちょこんっ
シンプルな省パッケージ

朝:ガラスなのもプラスチックをやめるみたいなことなのかな。
斉:もしかしたらそうかも。中身が蜜蝋だから、中身の保護っていうところもあるかもしれないけど。香りどう?
朝:ハーブっぽい良い匂い。天然のハーブ。
お:上にちっちゃく「月桃」って書いてあるのがかわいいですね。成分も4つだけ?すごい!
斉:オリーブオイル、蜜蝋、月桃のアロマ、トコフェロール。
朝:え、めちゃめちゃすごくない?
ゆ:そんなシンプルな。
斉:体に良さそう。
朝:一気に好きになったな。俄然買いたくなってきた。
斉:これは2000円ぐらいしたかな、大きさの割にちょっと高かったと思う。
朝:コストかかってそうな作り方だもんね。
ゆ:なんか可能性が広がりますね、パッケージの。サステナブルだし!っていう提案の仕方をしたら通るかもしれない。
斉:サステナブルコーナーにいろんなコスメがいっぱい並んでたんだけど、結局「中身が」サステナブルなんだよね。捨てられる植物を使ってるとかそういうの。でもパッケージは意外と普通だなっていうのが多かった。その中でもこの紙の簡易包装が良かったなと思って選んだのでした。
朝:うん、素敵。

5. 盛り盛りだけどバランス良し【MOC ボタニア ボディクリーム】

MOC ボタニア ボディクリーム

お:これは昨日ハンズで買いました。MOCの「ボタニカルクリーム」。 ボディクリームですね。この二層のパッケージにフィルムを入れてて、蓋に装飾が。
朝:これは彫刻かな?
斉:レーザーにしてはモリモリだから…型?
お:1300円と低価格なんですけど、結構こだわってるなと思って。透明のパッケージを見せたいから、箱じゃなくてこういう変わった形のスリーブに入ってるんです。

細かくて綺麗な彫刻!
蓋の彫刻もボタニカル

朝:これもかわいい。なんかすごい工夫がある。
ゆ:普通だったらうるさいと思っちゃうくらい柄入ってるけど、かわいいね。
お:綺麗ですよね。
斉:ね、爽やかな感じある。
お:成分がめっちゃ色々入ってるんですよ。アロエ、セージ、きゅうり、ローズマリーなど。
斉:ほんとだ、5種のボタニカルオイルとボタニカルエキス。合わせて10種類。
朝:めっちゃボタニカルって感じ。
斉:容器が二重になってて中にフィルムが入ってるんだ。くっついてるわけじゃないのか。
お:スタバのタンブラーとかみたいな感じですね。

二重容器とフィルム印刷
容器が二重構造になっていて、間に柄を印刷したフィルムが入っています。

斉:ここ開かないのかな(力を入れてこじ開けようとする)。開いたら困るか。えー面白いね、この容器。
朝:あんまこういう、中にフィルム入れるタイプ見たことないね。
斉:二層になってて、外側と内側で加飾が違うのは見たことあるけど、こういう使い方をしてるのは初めて見た。
お:そういうのをやりたいけどコストは抑えたいって時に良さそうですね。
斉:そういうことなのかもしれないね。蓋はどうなってるんだろう。
朝:気になるよね。めちゃめちゃ解体したい。
斉:わかる。あ、内蓋の裏側に印刷されてるんじゃないかな。この白い紙に…ちょっと失礼しまーす(今度は蓋を解体しようと力を入れる)。だめだ、取れないや。
一同:(笑)
斉:取れたら困るもんね(笑)。でも多分、ウレタンの紙の上に別紙が載ってるのか印刷されてるのか。
朝:別紙っぽいよね。すごくきめが細かいから。
斉:別紙が挟まってるのか。それで接着剤をぐるっとつけてるんだね。
朝:ほんとだー。よく考えられてる。
斉:ね、面白い。
朝:スリーブもシンプルだけどいいよね。

中身を見せつつ保護する優秀パッケージ!
シンプルながら計算尽くされたパッケージ仕様

お:いいですよね、これ。ちゃんと天面と側面と正面全部見えるし、でも守られてるし。
斉:入れやすそう。
お:店頭ではこのまま積んでました。
斉:ジャー容器で二重構造のやつあんまり使ったことないや。デザインの世界観がしっかりしてるね。
朝:箱よりスリープの方が紙の面積が少ないから安い、とかあるのかな。
斉:安いんじゃないかな。折りの工程はありそうだけど。
ゆ:良いですね。珍しくてかわいい。

6. 化粧パッケージデザインへの探求は続く…

前後編に渡ってお送りしたパッケージ座談会、いかがでしたか?奥深い化粧品パッケージデザインの世界、これからもぐいぐいと探求していく所存です。

珍しいパッケージ、素敵なパッケージを見ると思わずアドレナリンが溢れてしまうCreative beautyの面々、これからも定期的に座談会を計画しています◎

今日ご紹介したパッケージを街で見かけたときに、「T3Dの人たちがかわいいって言ってたなー」なんて思い出して頂けましたら光栄です。

それではまたお会いしましょう!

納得の”美しさ”を創り出すメソッド Creative beauty