こんにちは、広報部長です◎
春のやわらかさが落ち着いて、でもまだ夏の強さは訪れていない、そんな「はざまの季節」が初夏です。
気温も空気も色もすべてが少しずつ変わっていくこの時期。
パッケージデザインにおいても、「春らしさ」や「夏らしさ」とは違う、微妙ーーな表現が求められます。
ただ「爽やか」なのはちょっと違う。でも春ほどふんわりはしていない。
「初夏らしさ」って一体なんでしょう?
今回は、まさに今の「初夏の気配」を例に、微妙な季節のニュアンスをどうデザインするか、考えたいと思います◎
1.「初夏」をデザインするのは難しい?

冒頭でも言いましたが、初夏は「爽やか」だけでは成立しません。
爽やかさを優先して、安易に青や白など涼しげな印象を盛り込み過ぎてしまうとただの「夏の前借り」になってしまいますよね。
初夏に必要なのは「これから夏になるぞー」という余白や期待感。
つまり、完成された季節ではなく「移ろっていく途中の空気」をどう表現するかがポイントになるんです!
2.「初夏」をつくる5つのデザイン視点
2-1. 透明感を設計する
まだ梅雨の前、初夏の空気は軽くて澄んでいます。この感覚をつくるのは「透明感」ではないでしょうか? 透明感を想像させるアイデア、出してみました!
・淡いブルーや白を基調にする
・余白をしっかり取る
・光を感じるグラデーション
広報部長が考える「透明感」は上記のような感じです。色そのものだけではなく、“空気の層”を感じさせるような設計が「初夏っぽい」気がしますよね。
【「透明感」なT3デザイン実績】ENRADIANCE(株式会社ミュゼプラチナム)
やわらかなブルーと繊細な光沢感により、肌だけでなく空気までも澄んでいるような印象に。“内側から発光するような透明感”が、初夏の軽やかさの表現につながりそうですよね。
ミュゼコスメの新美肌理論「MUTHOD(ミュソッド)」に基づいたスキンケアシリーズ、ENRADIANCEのブランディングデザインです。
サロンのサービス拡大に寄り添いながら刷新することを踏まえ、クライアントのブランドイメージを受け継いだ清潔感のあるパールブルーをブランドカラーに設定しました。シリーズ共通のシルバーのラインは、今までもこれからも輝く肌が続いていくつながりの意味を込めたデザインです。毛穴からアプローチすることで美しい肌を叶え、光輝くような肌に導くという商品特徴から、ポスターや動画等の販促物では「輝き」をテーマに展開しました。
商品とモデルのメインビジュアルは光の輝きを印象的に見せ、新しく誕生するブランドイメージを構築しました。
2-2.「涼しさ」をデザインする
日本の暑い夏に発売されるような商品には「ひんやり」とした冷たさの表現が多様されますよね。でも初夏に乗せたいのは「冷たさ」じゃなくて「涼しさ」。
冷たさ=氷・シャープ・強い青
涼しさ=風・やわらかさ・抜け感
ね。初夏に求められるのは圧倒的に後者じゃありませんか?「涼しい」「涼しげ」のちょっとやわらかいニュアンス、大切にしたいです◎
【「涼しさ」を感じるT3デザイン実績】夏肌打水(株式会社ハウスオブローゼ/株式会社ビーハニーワークス)
やさしい色合いと軽やかなビジュアルで、「ひんやり」ではなくすっと心地いい「涼しさ」を演出。体感温度をやわらかく下げてくれるような癒しを感じます。
夏のお肌に、ミストがみずみずしく包み込んでうるおいを与える全身用化粧水のパッケージデザインです。2018年のデザインからリニューアルし、キャッチーな商品名の「打水」を想起させるスプラッシュ感あふれるビジュアルに。さっぱりとしたレモン水の香りをイメージしたイエローを効かせた夏らしい爽やかなデザインです。
2-3.「未完成の夏」の色を使う
真夏のイメージははっきりとしたビビッドカラー。それなら初夏はその少し手前のニュアンスカラーを選びたいですね。
・ミントグリーン
・淡いイエロー
・やわらかいブルー
なんてどうでしょう。ポイントは「強くしすぎない」こと!
【「ニュアンスのある色使い」なT3デザイン実績】médelle(THE WORLD株式会社)
ブランドカラーのやさしいブルーが、夏に向かう途中の空気のような清涼感。
「まだ完成していない季節」を思わせるニュアンスカラーです。
「自分が人生のヒロインであると気づくボディケアブランド」がコンセプトの「médelle」のリニューアルデザインを担当しました。パッケージデザインはヒロインに届く招待状をモチーフに「使うたび気分が上がっていくアイテム」として清潔感のある印象に。また、ブランドカラーとしてヒロインの白いドレスに落ちる綺麗な青い影のような水色を「médelle Blue」と設定しました。ブランドイメージを象徴するイメージカットではヒロインの部屋を想起させるような構成で撮影ディレクションを行いました。
2-4. 軽さ=持っていたくなるデザイン
初夏はおでかけにふさわしい季節でもありますよね。それならその「軽さ」をパッケージデザインに落とし込むのも良さそうです。
・コンパクトな印象
・抜けのあるレイアウト
・写真に撮りたくなるビジュアル
このあたり、押さえておきたいです!
【「軽やか」なT3デザイン実績】ububuキャンディ ハニーレモンソーダ味(カンロ株式会社)
軽やかなトーンと遊び心あるデザインで、思わず手に取りたくなる存在感。「持ち歩きたくなる軽さ」が季節感を後押しします。
かわいいものが好きな女子達のバッグに入っている、雑貨のようなかわいさを追及したデザインです。カンロ様こだわりの白、黄色、水色の3色を組み合わせた組み飴、その飴粒自体のかわいさを最大限引き出す透明パッケージはありそうで無かった存在感を店頭で感じさせます。ツートーンのアイコニックな仕上がりはそのままに、もも&ソーダ味と2つ並んでもどちらも引き立つようなカラーリングを意識しました。
2-5. 自然の気配を取り入れる
初夏は植物や果実が生き生きする季節。あまりリアルすぎる表現ではなく、ちょっと抽象化して取り入れると軽やかさが増しますね◎
【自然の気配を取り入れたT3デザイン実績】Naturalミセスロイド ウォークインクローゼット用(白元アース株式会社)
植物の個性を活かしながらも洗練されたビジュアルで表現。「自然の軽やかさ」をそのまま空気感として取り込んでいます。
ウォークインクローゼット用のNaturalミセスロイドのデザインでは、ブランドの世界観を継承しつつ、ウォークインクローゼット向けであることをイラストで視覚的に表現しています。また、差し色を効果的に使い、他の商品との差別化を図り、店頭でもひと目で用途がわかるよう工夫しました。ナチュラルさと上品さ、さらに機能性を兼ね備えたデザインが特徴です。
3. 初夏のパッケージデザインは「余白」で決まる!

初夏のデザインはごてごて足してしまうより、引き算して「残す」ことがしっくりきそうです。
・強くしすぎない色
・詰め込みすぎないレイアウト
・説明しすぎないビジュアル
この余白が「これから始まる夏」を感じさせるんですね◎






