
\こんにちは、広報部長です/
ブランディングを得意とさせていただいておりますT3デザイン。そのブランディングにとって大切な要素「トンマナ」にも、一層の注意を払っています。
デザインやライティングでよく聞くこの「トンマナ」という言葉について、今回はお話ししたいなと思っています◎
1. デザインの「トンマナ」って何?

トンマナとは「トーン&マナー」の略したもの。簡単に言えば、商品やブランド全体をデザインするときに、ポスター、広告、パッケージ、webなどどんな媒体であってもそのブランドに関わるデザインに一貫性をもたせることを指しています。
例えば街でポスターを見かけた時、電車の車内広告やちょっとしたノベルティなどを見た時、「これはあのブランドだ!」「この前CMで見たお菓子だ!」とひと目でわかることってありますよね。これをユーザーに体験させられることが「トンマナが揃っている」状態なんです。
1-1. トンマナを合わせるメリットって?
そのブランド「らしさ」を伝えられる
トンマナがしっかりと統一されていると、それ自体が「らしさ」となって、消費者の記憶に残りやすくなります。色使い、文字使い、ロゴ、タイポグラフィーなどに一貫性があれば、それ自体がオリジナリティとなって、ブランドイメージが強化されます。どんなにデフォルメされてもブランドの魂が残るんですね◎
また、表現方法がある程度統一されていると、ブランドの持つメッセージ性もより伝わりやすくなります。
複数の人が関わっても品質が保持できる
ひとつのブランドや商品をデザインする時、たった1人のデザイナーがすべてを担うわけではありません。パッケージをデザインする人、動画広告を作る人、webサイトをデザインする人、コピーライティングを担当する人などなど、さまざまな人の手が触れていくのです。
また長くシリーズ化していくことになると、既存のデザインを踏襲しながら新しいデザインに展開する、また別の形のプロダクトに昇華させるなどということも考えられますね。ここでトンマナがしっかりしていると、担当者が変わってもブランドの核はしっかりと受け継いでいくことができるんです。
トンマナ、それはブランドイメージを崩さないためにもとっても重要なんですね◎
1-2. トンマナってどうやって設定するの?
トンマナに最低限必要な要素は、
配色
レイアウト
フォント
モチーフとなるイラスト(イメージ写真)
文章表記
です。もちろんもっとたくさん決める場合もあるんですが、最低限は上記の5つ。
どれもあまりに要素が多過ぎるとかえって統一感がなくなってしまったり、継承が難しくなったりしてしまいます。ブランドの方向性にしたがって、びしっと筋の通ったものにできると良いですね。
トンマナを決定するためには「どんなターゲットに、何をどうやって伝えたいのか」「そのサービスや商品は社会に向けて何をしたいのか」など、ブランドの根本的な在り方やコンセプトを決める必要があります。
そのためには、まずペルソナを設定し、サービスや市場を分析、コンセプトを言葉に落とし込んでからそれを的確に表現できるトンマナを決定する、という方法が一般的です。5W1H(When、Where、Who、What、Why、How)の要素を整理して考えるフレームワークがよく使われます。
徹底的に話し合ってブラッシュアップさせることが大切なんですよ◎
もちろんT3デザインでも、この作業は必ず行っています!
トンマナはブランド全体に関わることなので、デザイナーだけではなくそこに関わるすべての人の意見を取り入れることもまた、優れたトンマナ(=ブランドづくり)に欠かせないプロセス。もちろん周知も忘れないようにしましょう。
2. トンマナ、揃ってる!な実績5選
さて、ここで「トンマナ」がきれいに揃った自慢の実績、ご紹介させてください!
2-1. Seedfun.(株式会社サカタのタネ)
タネまき資材で親しまれている「サカタのタネ ガーデンシリーズ」のデザインリニューアルです。
「タネから育てるわくわくを」をブランドコンセプトとし、ネーミング、パッケージデザイン、ブランドサイトのデザインまで全て担当しました。「Seed(タネ)+fun(楽しい)」から、Seedfun.と名付けました。fun(楽しい)を軸にブランディングし、パッケージデザインではそれぞれの資材をモチーフに抽象して、わくわく感を感じられるようなグラフィックで表現しています。ブランドサイトではパッケージに合わせた華やかな色使いとところどころにつけられた動きでサイトに楽しげな雰囲気をプラスしました。はじめてのタネまきでも安心して手にとれるように、老若男女問わず親しんでもらえるようなデザインを目指しました。
2-2. 会社概要(萬有栄養株式会社)
萬有栄養様のコーポレート・ステーショナリーのデザインです。シンプルでありながら老舗メーカーとしての自信や風格が感じられるデザインを追求しました。会社概要を兼ねたファイルには、開いた際に会社の歴史が一目でわかるようにレイアウトしています。また、名刺デザインや封筒物のデザインも行っております。
2-3. ツヤゴロモシリーズ(株式会社ファンケル)
日本人本来の艶やかで豊かな美髪に導く「ツヤゴロモ」シリーズのパッケージデザインです。
シャンプー&トリートメントは、髪の悩みに合わせて2つのタイプがあり、パサついたり、まとまりにくい髪向けのミネラルリペアには真っ直ぐしなやかに伸びる力強いモチーフを、ハリやコシが気になってきた髪向けのバイタルボリュームにはふわりと流れる健やかなモチーフで、それぞれの機能性を想起させます。また、モチーフの中に一筋の輝くゴールドのラインを添えて、深みのある色に映える美しく艶やかな美髪を象徴的に表現します。
育毛剤のスカルプエッセンスは女性用、スカルプエッセンス フォーメンは男性用として、それぞれ豊かな艶髪をイメージした深みのあるカラーリングにしました。化粧箱のデザインを現行品のツヤゴロモ シャンプー&トリートメントのシリーズと合わせることで、高品質かつ機能性を感じさせます。
美髪オイルのディープセラムオイルは、洗い流さないトリートメント、シャンプー前の頭皮ケア、オイルパックもできる万能な商品特徴に加えて、凝縮されたこだわり成分の良質感をイエローゴールドで表現しました。ツヤゴロモシリーズを格上げするラインナップとして、頭皮も髪も美しく健やかに導く生命力を連想させるデザインです。
2-4. セフター ENERGY(株式会社コープクリーン)
濃縮液体タイプの高い洗浄力を、輝く光線のグラフィックで表現したデザイン。中央にスッキリとまとめた商品名へと視線を引きつけ、新しくなった「ENERGY」シリーズのブランド認知へ繋げます。スタイリッシュな佇まいと同時に、毎日の洗濯シーンを任せられる力強い存在感を目指しました。
さらに、「コンパクト」をコンセプトに洗濯洗剤と柔軟剤が一体化した新商品も登場。デザインでもユーザーのライフスタイルによりアプローチしました。ふわっと広がる香りを花びらで表現し、詰め替えBOXもシンプルなデザインでインテリアの一部として見えるように。競争の激しい市場で独自性を持つための工夫を凝らしています。
2-5. EXGEE(P2C Studio株式会社)
10代後半から20代の男性を中心に人気を集めている動画クリエイター「ESPOIR TRIBE - エスポワール・トライブ - 」がプロデュースしたヘアケアブランド。自分らしさと清潔感のあるスタイルを提案するために、全国の若者が集まる人気サロン「AKROS」が品質監修しており、エスポワール・トライブらしいキャッチーなデザインに仕上がっています。
さらに新たにラインナップされたバスアイテム2種では、EXGEEらしさはそのままに、使用シーンのバスタイムに合わせてレイアウトを落ち着きのある表情にリデザインしました。爽やかな佇まいでターゲット層のアクティブな1日の終わりや始まりを整える存在を担います。
ミニサンプルは売り場での一体感を演出するため、統一感のあるビジュアルで作成しました。