こんにちは。デザイナーのあおやまです。2021年、はじまりました。みなさん、年賀状出してますか〜〜!個人間ではメールやLINEで済ませちゃうことも増えたと思いますが、やっぱり実際に手元に届くと嬉しいですね。T3デザインでは毎年、デザイナーがチームを組んでコンペ形式で年賀状を作っています。(昨年の年賀状はコチラ)
今年の年賀状コンペもみんなの熱い想いが詰まったアイデアが集まりました。例年では案が決定してから見積もりを出していましたが、今年はコスト削減もテーマの一つ!ということで、予算感も意識した、よりリアルなコンペとなりました。果たして2021年はどの案が選ばれたのか…そして2021年の年賀状の、波乱万丈の制作過程をレポートしたいと思います!
1. 2021年の年賀状プロジェクトキックオフ!
1-1. 進め方、決める!
2021年は丑年!牛が入ってもよし、入らなくてもよし、作るものの内容やテーマはフリースタイルです。ただし、デザインの見積もりを出すのに1週間程度かかることを考慮して、まず最初に入念にスケジュールを立てました。 チーム分けは普段仕事で組むメンバーではない人と組めるようにシャッフル。チーフ以上、中堅、若手デザイナーがバランスよく組み込まれた3〜4人のチームになるよう決めました。集まったデザインの審査方法はデザイナー全員での投票結果と、営業チーム・社長が選んだもの、2方向の結果をもとに決定します。
1-2. デザイン案、集まる!
1ヶ月ほどの制作期間を経て、全チームから9案の年賀状が出揃いました。ダミーに加えて仕様書と見積もりもセットで提出になります。紙の種類や特殊加工、特色の色数、封筒封入の有無など、細かく指定してもらいました。
2. デザインアイデア一部紹介!
今年の年賀状はコストカットもひとつのテーマとして設定してみたので、ギミックよりもグラフィックの面白さ勝負なデザインが多く集まった印象です。ここで!エントリー作品をいくつかご紹介していきます!
2-1. 遊べる!福笑い年賀状
パーツごとに切り取り線加工がされており、届いた方に福笑いを楽しんでもらう仕様です。毎年の願いとして、長く手元に置いて欲しい年賀状。楽しいギミックのある仕様は高ポイント。しかし抜き12箇所に箔押し加工…福笑いなのに値段が笑えないくらい高いのもこの年賀状です。コスト面も重視される今回の審査。結果はいかに!
2-2. 牛の鳴き声にフォーカス
かわいさとスタイリッシュさを兼ね備えた、吹き出し型の年賀状!モチーフが牛ということを上手く活かした、白黒のみの潔い配色が効いています。「あけもうしておめでとうございます」など、牛になぞらえたメッセージが全4種類。 そしてこのチームは紙にこだわった高めの見積もりと、抑えめの見積もりの2つを提案しています。あざとい……!そんな手が……!
2-3. おめでたい!赤べこカレンダー
届いた時は牛。裏にひっくり返すと赤べこになり、1月のカレンダーがついています。1ヶ月間デスクに飾っておきたくなる、実用性のある年賀状!かわいい〜!抜き型代はかかりますが、ちょうどいいコスト感に収まっていました。懸念点としては封筒に入れて送った方が安全かも?というくらい。
2-4. 素材感が異質な芝生の年賀状!
模型用の芝生シートに牛柄のタグを縫い付けた、シンプルなのにインパクト大な年賀状。こちらは私のチームの案で、牧場の牛をイメージしています。印刷加工費が無いぶん、見積もりがダントツでお安かったのもこの案です。(素材で高くなると思いきや意外……!?)
上記は一部ですが、9案全て個性的なものが集まりました。しかし!採用されるのは1案!さて、どの案になるのでしょうか……
「アレがいい」「コレがいい」「それは違う」などなど社長も新卒も関係なく話し合ってもらった結果……
私のチームの芝生シートの年賀状に決まりました!!やったー!
3. 年賀状完成・発送までの軌跡!
デザインが決定したのが11月27日。年賀状進行委員の入念な事前スケジュールのおかげで例年より早く決定しました。ここからは諸々の発注作業に取り掛かります。 具体的な工程は以下の通り。
芝生シートカット → ネームタグ入稿・印刷 → 縫製 → 宛名ラベル貼り
やることが……多い……!
印刷所に入稿して終わり、ではなくいくつかの工程を経ないといけない今年の年賀状。逆算してかなりギリギリなスケジュールであることが分かりました。基本的にはデザインが採用になったチームで進行するのですが、さすがに無理!急遽人をかき集め、みんなで芝生シートをカットしていきます。
(ちなみにこの案の見積もりが安かった理由は、もともと各作業をできるだけ業者に出さずに社内でやる想定にしていたからです。)
持つべきものは心優しき同僚……みんな……ありがとう……!!
ハガキ大にカットしたシートを縫製業者に送り、ネームタグを縫い付けてもらいました。俯瞰して見ると牧場っぽさが際立ちます。良い感じです!
あとは裏面にラベルを貼ればもう投函できるかな?と思いきや、ここでひとつ問題が…
ぺにょぺにょ。
思ったよりも薄かった芝生シート。ものすごく重力に負けます。余裕で完敗です。しかもこのシート、ロール状のものを切り出したので放っておくと丸まってしまいます。重しを置いてみたり、逆向きに丸めて一晩放置してみましたが変わらず……
またもや心優しき同僚パワーの出番です。急遽、裏にカラフルな紙を貼ることにしました。
心優しき同僚たち、2度切ることになってすまない……でも結果的に紙を後貼りにしたことで、タグの縫い跡も隠せて綺麗な仕上がりになりました。
ラベルを貼り、2020年最終出勤日に郵便局へ持って行って完了!なんだかんだギリギリになってしまいましたが、無事に発送できました!
完成した2021年 年賀状はコチラ
4. 牛に紛れて実は…面白い仕掛けも
年が開けて仕事始めを迎えると、受け取ったクライアントさまから、デスクに飾ったという報告や、コースターにしてもらったりと嬉しい声をいただきました。
ちなみにこのタグの牛柄、よく見ると黒い部分が全て黒猫のシルエットになっています。気づいた方がちょっと幸せな気持ちになるよう願いを込めました。猫はかわいいので!(干支関係ないって……?でも私が好きなのでいいのです)
それでは、本年もT3デザインをどうぞよろしくお願い申し上げます!