
こんにちは!広報部長です◎
夏。色とりどりのフルーツが溢れる季節です。そして…期間限定フルーツ系お菓子が大豊作の季節でもありますね◎
カラフルで目に楽しいお菓子売り場にひしめく、お菓子たち。数多の競合商品の中から自分を主張し、ユーザーの目に留まるために必要なことって何でしょうか?
今日は、そんな「フルーツ系お菓子のパッケージデザイン」についてのお話です!どうぞ最後までご覧くださいね。
1. フルーツ系お菓子パッケージ、キーワードは3つ!
シズル
【フルーツはとにかくひと目でおいしさの伝わるビジュアルが命です!そのためにもっとも効果的なのは「シズル」にこだわった絵作りをすること。
リアルな果実写真でもイラストでも、みずみずしさやフレッシュ感が直感的に伝わるよう、しずくやカット断面、光沢などを意識してデザインしたいですね。
カラー
フルーツにとって「色」は大切なアイデンティティです。例えばオレンジなら「橙色」、りんごなら「赤」など、強いカラーイメージがありますよね。それらを主役にすることで、味や香りまで想起させることができるというのも、フルーツの持つパワーであり、魅力です。
おいしさ
フルーツ系のお菓子パッケージが一番に訴求したいのはとにかく「おいしさ」です。シズルもカラーも最終的にはこの「おいしさ」につなげるためのもの。そして最終的にそれを完成させるのはコピーです。
「果汁100%」「とろける果肉」「ジューシーな香り」など視覚にプラスして言葉で“味”を伝える工夫も重要です。さらに、酸味・甘さ・冷感など、フレーバーの特徴を補足するのも効果的です。
2. おいしさが伝わる!フルーツ系お菓子パッケージ10選
2-1. 罪深いぶどうキャンディ(サクマ製菓株式会社)
100%コンコードグレープ果汁を使用した濃厚なキャンディのパッケージデザインです。中央に大きく配置されたぶどう1粒のシズルが、口に入れた瞬間に広がる満足感とぶどうの濃厚な果実感をダイレクトに伝えます。芳香なぶどうで心が満たされてゆく様子を、緩やかな文字の曲線で表現しています。誰もが一粒で虜になるほどの罪深い味わいが印象的に伝わるパッケージを目指しました。
2-2. Marosh マロッシュいちごヨーグルト(カンロ株式会社)
マロッシュが大きくリニューアルしてから初の新フレーバーのデザインです。いちご特有の可愛らしさと、爽快感のあるヨーグルトの存在を、ピンクからブルーに変化するグラデーションで表現しています。シズルはいちごをメインに変更することで、いちごヨーグルトの甘酸っぱさを連想できるように意識しました。キーワードである「夢中感」といちごヨーグルト味を想起させるパッケージデザインに仕上がりました。
2-3. 4Dグミ アップル(カンロ株式会社)
Amos社が海外を中心に展開している立体型グミキャンディ、「4Dグミ」のパッケージを担当しました。大きな青りんごのシズルと、ピンクとイエローのビビッドなツートンカラーが目を引きます。イエロー部分は透明窓にすることで、かわいらしいりんご型のグミの宝石のようなキラキラ感を、外からも楽しめるパッケージにしました。ロゴは視認性の高いゴシック体をベースにグミの丸くてころんとしたフォルムを取り入れつつ、さりげなくりんごのモチーフを組み込み、王道感のあるデザインに仕上げました。
2-4. 健康のど飴 たたかうカシス&ブルーベリー(カンロ株式会社)
健康のど飴 たたかうシリーズの新商品「カシス&ブルーベリー」のパッケージデザインです。メインの画像をリアルなタッチのイラストにすることで、効能感を生かしながらブルーベリーの瑞々しさも表現しています。上から下へ濃くなるグラデーションはカシスとブルーベリーの凝縮された濃い味わいを想起させます。
2-5. とびきりいちご(サクマ製菓株式会社)
言葉で表現するのが難しい、新感覚のいちごキャンディの特徴をあえてそのまま「うまく表現できません!!」と白状しつつも、その後にどうにかおいしさを伝えようとする商品企画担当者さんの言葉が並びます。中の個包装も一粒のいちごのようになっており、言葉からもビジュアルからも、隅々までいちご感が100%感じられるようなデザインにしました。
2-6. アイスキャンディ(サクマ製菓株式会社)
氷を噛むような冷たさを体感できるキャンディのパッケージデザインを担当しました。大きく目立つ『ICE』のロゴをあしらい、視覚的にも涼しさを強調したデザインに仕上げました。噛むたびに広がる爽快な冷感が、暑い夏の日差しを忘れさせる心地よさを提供します。シズル感あふれるビジュアルが、見た目にひんやりとした印象と食欲をそそり、口に入れた瞬間の冷たさと美味しさを引き立てます。
2-7. 旅するパーラー(サクマ製菓株式会社)
南国のマンゴーラッシーとマンゴー杏仁を青空の下で撮った写真のような楽しいシーンをイメージしました。キャンディに使用された南国マンゴーの果実感と、ジュワッと弾けるおいしさ、甘くとろけるピューレーの味覚をシズルで表現しています。飴を舐め終えた後も、旅の余韻に浸るほどの美味しさに感動し、楽しくワクワクする思い出をパッケージ全体で表現しています。
2-8. ミルフルッツ(カンロ株式会社)
生クリームの風味がアップしたミルフルッツのパッケージリニューアルを弊社で担当いたしました。メインのクリーミーなミルクシズルと、セパレートされたフルーツミルクカラーのストライプの間に美味しそうなフルーツをトッピング。ミルクたっぷり感やフルーツを選べる楽しさが伝わることはもちろん、ミルキーカラーとフルーツの並びのかわいさに、思わずココロ踊るデザインです。
2-9. 気分晴ればれアロマあめ(カンロ株式会社)
オレンジ&バニラ味と、グレープフルーツ&ローズマリー味の2種類の味が楽しめるアロマキャンディ。カラフルな柄がかわいらしく、気分を上げてくれるデザインに仕上げました。左右に大きく入れたシズルイラストで「2種アソート」をわかりやすく伝えつつ、味もしっかり伝えます。オトナ女子が鞄に忍ばせたくなるアイテムを目指しました。
2-10. 空想果実 ウチャチャの実(カンロ株式会社)
最後は実在しない「架空の果実」。T3デザインの企画チーム「3MON」で商品企画から担当した商品です。
世の中のグミは実在の食べ物の味を再現するものが多いですが、擬似で本物を越えるのは難しく、ある程度想像できるため、食べたときの感動は少ない。そこで、誰も見たことのない空想の果物を生み出し、それをグミとして再現するという商品企画を考えました。企画の提案からパッケージデザイン、グミ自体の形や味まで、カンロ様と3MONチームで共に作り上げたプロジェクトです。
ウチャチャの実は、ぽってりとしたシルエットが可愛らしい果実ですが、生き物の触手のような房が奇妙な印象を与えます。果肉をキラッと見せることで、南国の果実のフルーティーでジューシーな味わいが伝わるようにしました。