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〈Z世代研究シリーズ〉デジタルネイティブ世代に刺さるエモ消費とは?

2023.10.20
知識 / ノウハウ
〈Z世代研究シリーズ〉デジタルネイティブ世代に刺さるエモ消費とは?

1. Z世代とは?

1-1.デジタル育ちのZ世代

Z世代とは、大まかに1980年代後半から2000年代初頭にかけて生まれた世代のことです。

Z世代は、インターネットやスマートフォンと共に成長してきたので、「デジタルネイティブ」とも呼ばれています。情報収集が得意で、SNSをはじめとしたデジタルツールを使ったコミュニケーションに非常によく慣れているのが特徴です。

1-2.なぜZ世代は注目されるの?

Z世代は現在、消費市場の主要なターゲットになっています。Z世代の購買力・影響力が増してきたからです。

Z世代と聞くと、なんだか高校生くらいの年齢層を思い浮かべがちですが、2023年現在、Z世代は年齢を重ねることで、中高生だけでなく20代後半の社会人にまで拡大しています。これからの企業やブランドは、Z世代のニーズや価値観を理解して、適切なアプローチを模索することが求められているんです!

2. 「エモい」とは?

EMOTONAL

2-1.「エモい」の定義

「エモい」とは、「心が揺さぶられて、何とも言えない気持ちになること」という意味で、Z世代にとって非常に重要なキーワードです。「綺麗」「悲しい」「面白い」など、あえて具体的な言葉で伝えない美徳のようなものを感じます。「やばい」も似たような使い方をしますが、より感傷的だったり感動を乗せて使う印象がありますね。

2-2.なぜ「エモい」は魅力的?

Z世代は、単なる機能性だけではなく、商品やサービスの背後にあるストーリーや感情的な価値を求めています。これは、彼らが情報にアクセスしやすい環境で育ってきたことや、SNS上でのシェア文化が影響していると考えられます。物や体験に対して「感じる」ことを重視し、その感じ取った気持ちによる購買行動に満足感を得られるのが、Z世代ならではの特徴です。 

3. 商品に「エモい」を取り入れるメリット

3-1.消費者とのコミュニケーション手段

「エモい」商品やサービスは、消費者の心に響くストーリーや価値を持っています。これにより、消費者との関係が深化し、ブランドロイヤルティが高まると言われています。

3-2.SNSで拡散されやすい

Z世代は、良い体験や感動をSNSでシェアする傾向が強いです。エモい商品やサービスは、自然とシェアされやすく、口コミ効果を得られる可能性が高まります。

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3-3.エモさはリピートの鍵

エモい商品は、単なる一度きりの購買を超え、継続的な関係を築くきっかけとなります。例えば、あるキャンペーンやストーリーの続きを楽しみにして、再度そのブランドの商品を手に取るといった行動が期待できます。

4.「エモい」ブランディング事例

4-1.ブランドにストーリーを!

商品やサービスの背後にある物語や由来を伝えることで、消費者の興味や共感を引き出します。物語は、商品の起源や製造過程、ブランドのミッションなど、さまざまな角度から展開できます。

分かりやすい例が、スポーツブランドの「NIKE」 です。NIKEは長年、商品だけでなく社会的なメッセージを強く打ち出してきました。特に有名な「Just Do It」のキャンペーンは、行動の価値を伝える象徴的なものとして多くの人々に受け入れられています。

参照:NIKE JAPAN:Nike Presents: JUST DO IT. なりふりなんて ft. Koharu Sugawara, Lauren Tsai, Aori Nishimura etc.

なんだか見ているだけで、体を動かしたくなる動画ですよね。このようなストーリーやメッセージを持つキャンペーンを通じて、NIKEは単なるスポーツブランドを超え、多くの人々に愛されるブランドへと進化してきたのです。企業が商品やサービスに深いストーリーを織り込むことで、消費者の心を深く捉えることができるのです。

4-2.インフルエンサーとのコラボレーション

Z世代に支持されるインフルエンサーとのコラボレーションは、エモいブランディングを強化する手段としてとても有効です。

インフルエンサーが商品の魅力や物語を自身の言葉で伝えることで、ブランドへの信頼性や認知度がアップするだけでなく、インフルエンサーの発信する考えを支持するブランドとしてブランディングに奥行がでてきます。また、近年はインフルエンサー本人がプロデュースするブランドも多くでてきておりZ世代を中心に愛されています。

代表的な例に、音楽業界をリードするリアーナがプロデュースするコスメブランド「FENTY BEAUTY」 があります。2017年誕生のブランドで日本ではまだあまり知られていませんが、海外のビューティー業界ではとても注目されているブランドなんです。

ブランドサイトには、リアーナの以下のようなメッセージが掲載されていました。

“MAKEUP IS THERE FOR YOU TO PLAY WITH. IT'S THERE FOR YOU TO HAVE FUN WITH. IT SHOULD NEVER FEEL LIKE PRESSURE, AND IT SHOULD NEVER FEEL LIKE A UNIFORM.”-メイクは遊ぶためにある。メイクは楽しむためにある。決してプレッシャーに感じてはいけないし、制服のように感じてもいけない。”

PRO FILT'R FOUNDATION EXTENSION SHADES | FENTY BEAUTY

FENTY BEAUTYの代表商品であるファンデーションは、バリエーションが40色もあるんです。様々な肌の色に対応したコスメをつくりたい、という想いが伝わるラインナップですよね。

このようにブランドとして、どんな価値を提供したいのか、どんな社会を目指しているのかを明確にメッセージやプロモーションで伝えているブランドなので、多くの共感を呼び価値あるブランドとして評価されるんですね。

4-3.実体験でエモさ倍増!

店頭イベントや体験型のキャンペーンを通じて、消費者に直接エモい体験を提供することも一つの方法です。リアルな体験を通じて、商品の魅力やブランドの価値を深く伝えることができます。

例として紹介したいのは、イギリス発のコスメブランド「LUSH」のプロジェクト『Bathing & Poetry』です。LUSHは、ナチュラル成分を使用し、無駄を削減する包装や動物実験を行わないポリシーなど、サステナブルな活動に積極的なブランドとして知られています。

このプロジェクトは、「詩」と「お風呂」の組み合わせで、新しいリラクゼーションの体験を提供するものです。

LUSH

参加者は、LUSHの特設サイトや店頭で詩を楽しむだけでなく、自分の詩を書いてシェアすることもできます。日常のお風呂の時間を、新しい発見やインスピレーションの場として楽しむだけでなく、サステナビリティを考えるきっかけを得られる体験ができます。

ブランドとして、目指す未来がはっきりしているからこそ、こういったキャンペーンにも説得力と一貫性が生まれるんですね。

5.Z世代のニーズを理解して企画に活かそう

以上、Z世代に響く、「エモい」とはなにかの分析でした!T3デザインで様々なターゲット層を日々研究し掘り下げていくと、世代間や地域差などで全く考えが違っていたり、興味関心のあるものや、受け入れやすいものなど、それぞれに特徴があるなあと感じています。

ブランディングや商品開発において、ターゲットペルソナを深く検討することは必須。その対象が、Z世代の人の場合もあるでしょう。この記事が少しでもお役に立てれば嬉しいです!

ちなみに、T3デザインでは過去にZ世代社員がコンビニ商品を持ち寄る企画記事 をあげています!わいわい楽しくパッケージ研究をしているので、ぜひご興味ありましたら参照くださいませ◎

それでは、またお会いしましょう!