東京都渋谷のパッケージ・グラフィックデザイン 株式会社T3デザイン

〈サステナブルを考えるシリーズ①〉サステナブルなパッケージデザインの原則

2023.10.20
知識 / ノウハウ
〈サステナブルを考えるシリーズ①〉サステナブルなパッケージデザインの原則

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs と呼ばれる国際目標。あれから8年が経ち、すっかり「サステナブル(Sustainable)」「持続可能」という言葉が世間に浸透してきました。どうですか、皆さん。サステナブルな毎日、送っていますか?

エコでリサイクルできるもので構成されたサステナブルな社会。食品などを包む「パッケージ」という存在は、そんなサステナブル社会実現の前に立ちはだかる、資源問題やゴミ問題などと密接に関わっています。

そんなパッケージを扱うわれわれT3デザインも、「サステナブル」に対する重要なミッションを担っているということ。

今回は、サステナブルなパッケージデザインについて、ちょっと考えてみたいと思っています!

1. おさらい!サステナブルなパッケージってどんなもの?

サステナブルなパッケージとは?

サステナブルなパッケージとは、一般に「環境配慮型パッケージ」とも言われます。パッケージを環境配慮型にするには、商品を「包む」「守る」という機能はそのままに、

リデュース(減らす)
リユース(再利用する)
リサイクル(再資源化する)


この3つ(通称「3R」)を考慮して作る必要があります。

具体的には、

素材を少なく減らせば「リデュース」
中身を使ったあと回収してクリーニングして使うなら「リユース」
パッケージを分解して新しい素材に生まれ変わらせるなら「リサイクル」

となりますね。

2. なぜ今、サステナブルなパッケージが必要とされるのか?

SDGs 17のゴール

SDGs・17のゴールの中で、サステナブルパッケージが関わるのは「12. つくる責任、つかう責任」「14. 海の豊かさを守ろう」「15. 陸の豊かさも守ろう」、この3つの項目です。環境問題が深刻になっている地球にやさしい選択をしましょう、ということですね。

同時に、今やSDGsに取り組むことは一種のトレンドでもあります。SDGsや環境に配慮した製品への注目が高まり、取り組もうという消費者が増えている昨今、企業としての取り組み姿勢が問われていますし、企業活動としてはもはや当たり前という域にまで達しています。

極端に言ってしまえば、今時サステナブルを掲げていない企業は「意識低くてダサい」にもなりかねないということ。サステナブルなパッケージが必要とされるのは、持続可能な社会を実現させるための手段でありながら、企業のイメージを良いものにするための手段でもあるわけですね。

3. T3Dは考えた!これからの「サステナブルパッケージ」に必要なこと

さて、たくさんの商品のパッケージを手がけるT3デザインとしては、もちろんサステナブルを意識したパッケージデザインにもいち早く取り組んでいるところです。

パッケージは、商品を守るという機能はもちろん、消費者に知っておいてもらいたい商品情報の記載と、何より商品の良さや価値をアピールする大切なツールでもあります。

「サステナブルである」ということも今や立派な付加価値。持続可能な社会の実現のために必要な取り組みであり、それをアピールすることで、企業イメージやブランド価値の向上にもしっかり寄与してくれるんです。

では、これからのパッケージデザインに求められることって、なんでしょうか?

3-1.重要なキーワードは「サーキュラーエコノミー」

サーキュラーエコノミー解説図
「リニアエコノミー」が旧来の考え方、3Rが提唱されて「リサイクリングエコノミー」が生まれました。

「サーキュラー・エコノミー」。また新しい言葉が出てきましたね。これは直訳すると「循環型経済」です。実はとっても大事なトレンドワードです!

EUでは、すでにこの「サーキュラー・エコノミー」への移行に積極的です。2015年12月、欧州委員会からサーキュラー・エコノミーについての新たな提案「サーキュラー・エコノミー・パッケージ」が発表されました。その後のEUでは「使い捨てプラスチック製品禁止法案」など環境に関する法律が採択されていますが、それはこの「サーキュラー・エコノミー・パッケージ」を推し進めるものです。

日本でも最近、レジ袋有料化や、紙ストローの積極採用などの動きがありますが、ヨーロッパでは日本の一足先に、資源をより持続可能な形で使う循環型の経済に移行させようという波が来ていたんですね。

国際的なサーキュラー・エコノミーの推進機関であるエレン・マッカーサー財団が発表したのが下記。「サーキュラー・エコノミー3原則」です。

● Design out waste and pollution(廃棄物や汚染をなくす)
● Keep products and materials in use(製品や素材を使い続ける)
● Regenerate natural systu (自然のシステムを再生する)


要するに、サステナブルでエコな行いを循環させるのだ!ということですね。

3-2.今やトレンドは「5R」!?

さて、「リデュース(減らす)」「リユース(再利用する)」「リサイクル(再資源化する)」の3Rが環境配慮型パッケージには必要、というお話がありました。

サーキュラー・エコノミーはこのもう一歩先に進みます。3Rとの違いは、「廃棄を前提としているか否か」。3Rは生産して、消費して、資源の再利用を考えますが、最終的なゴールは「廃棄」です。それに対しサーキュラー・エコノミーは、原料調達の段階から再利用を前提として考えます。それまで廃棄されていたものも原料として再活用し、できるだけ新しく材料を投入せずにぐるぐる循環させていくという考え方。

これを踏まえて、「リデュース(減らす)」「リユース(再利用する)」「リサイクル(再資源化する)」に新たに「リフューズ(断る)」「リペア(修理して使う)」という2つの概念を追加。合わせて「5R」になりました。

「5R」、これがサステナブルパッケージを考える上でのトレンドなんです!

3-3.素材のトレンドを押さえて、サーキュラーなデザインを!

便利なペットボトルの登場からそろそろ50年が経とうとしています。プラスチック容器全盛の時代を経て、「エコ」という概念が浸透し、プラスチックは使い捨てるものからリサイクルするものへと、その扱いが変化していきます。そして現在は、バイオプラスチックの台頭や紙素材への回帰。そしてついに、ガラスやアルミ・スチールのような金属製のパッケージに再び注目が集まっています。一周回って、「無限に繰り返し使えるね!」となったんです。

もちろん進化し続けるバイオマスプラスチックや、環境に悪影響を与えない生分解性プラスチック、再生利用しやすい紙素材も含めて、「サーキュラーなデザイン」を考える。これがこれからのパッケージデザインのトレンドであり原則となるのではないでしょうか?

4.サステナブルにはデザインの力が不可欠

この世にあるたくさんの商品とパッケージ。それらが効果的に使われ、その後再利用されるためには、やっぱりデザインの力が不可欠です。

「サステナブルである」ことに消費者を惹きつけること、それが魅力的で、わかりやすく、自分たちのためになるとデザインで伝えること。そこに参加したいと思ってもらうこと。パッケージデザインに課せられたミッションはとても大きなものですが、同時に可能性も大きく面白いものだと思います。

T3デザインは、サステナブルなパッケージやブランディングについてもご相談を承っております。わからないこと、気になること、なんでもぜひお問合せください!