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〈採用〉韓国出身の私が日本のパッケージデザイン会社で働くことになった経緯

2020.03.26
社員ブログ

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〈採用〉韓国出身の私が日本のパッケージデザイン会社で働くことになった経緯

こんにちは、韓国出身で日本での生活が5年目になったデザイナーのイです。5年と言う時間が長くも短くもない、ちょうど日本の生活に慣れていく時期であると思い、今回は韓国人である私がなぜ日本に来てデザインの会社で働いているのかについてお話させていただきたいと思っています!

1. 韓国、どんなイメージですか?

韓国の文化財グァンファムン
韓国の文化財グァンファムン(引用元:韓国文化財団)

その前に韓国について少しお話すると韓国は日本と一番近い距離の国で、韓国については多分みなさん知っていると思いますが、私の知り合いに韓国のイメージを聞いてみると「辛いものが好き!」とか「同じ髪形をしている!」「なんか強そう!」「みんな美顔だよね」「KPOP!」などなどでした。こう言う話は全然真実であります!ただ、私は辛いのが苦手でキムチすらまともに食べれなくて「本当に韓国人なの?」とよく聞かれます笑。他にもKPOPよりもロックやラップを聞くことが多いので、韓国人でありながらみなさんがイメージする韓国人ではないかもしれません。そんな私がなぜ日本に来てデザイン会社で働いているのかをお話ししようと思います。

2. 日本に来る前の韓国での生活〈受験・軍隊〉

日本に来る前、韓国で23年暮らしましたが、韓国の教育過程は日本と同じで幼稚園から小学校、中学校、高校を渡ったあとに、スヌンという、日本のセンター試験のような国家試験を受けて大学に進学するのが一般的です。1つ違うところは、大学生の時に韓国の男性は軍に入ることですね。私の場合だと高校1年から美大の視覚デザイン科を狙って塾に通っていました。日本の美大受験はデッサンと平面構成ですが、韓国の美大受験は発想と表現という名で呼ばれる試験を受けます。

発想と表現の研究作
発想と表現の研究作(引用元:디자인 입시미술 사고의전환, 발상과표현 연구작

みんな美大に行くためには塾に行かなければいけないですが、私が通っていた塾では1つのテーマに対して決められたレイアウト、色味、表現を先生の指示通りに絵を描かないといけませんでした。合格目的のこのシステムに3年間疑問をもっていたのですが、当時は他の塾もやっていたので美大に入るために続けました。実技試験の3か月前は塾で毎日朝8時から夜22時までというハードなスケジュールを繰り返しました。そうすると3年間溜まっていた疑問が一気に爆発してもう美大受験のシステムについては全部飽きてしまいました…。それで大学を進学するのをやめて早めに軍に入りました。早めに軍に入ったのですが、意外とみんな同い年だったので最初楽でした。軍は余りの時間がかなり多くて、今までの人生やこれからの計画を立てるのに良い場所です。そこで出会った先輩が日本で留学していて日本生活の話を聞いて日本に行くことにしました。

軍隊たのしい!
軍隊たのしい!

3. 日本に興味がわきとりあえず上陸!

最初は日本に留学するとか日本で働くという考えは一切なかったです。ただ、先輩から聞いていた話を自分の目で見てみたかったんです。でも、ビザなしでは90日しか日本にいられないので、せっかくの機会であると思い、言語学院で日本語を学ぼうと思いました。そう思ってひらがなすら知らないまま大阪関西国際空港に到着してしまったのです。スマホは操作できず、漢字も読めないのに大阪駅に行って東京まで行くいう、とんでもない計画を立てた当時の自分ですが、かなりワクワクしましたね。笑
日本初上陸した感想は「暑い!風強い!」でした。

日本初上陸

4. 日本での新生活: 留学からデザイナーという夢を叶えるまで

最初ほぼ無計画で始まった日本の生活でしたが、日本での新しい経験が楽しく、大学に進学してデザインを学ぶようになりました。学生の時に将来は色んな人の役に立つ、色んな方面で幸せを生む愛のあるデザインができるデザイナーになりたいと思っていて、自己満足で済まないように自分のデザインに責任を持つ為、きちんとデザインを学べる会社で働きたいと思っていました。そこでなぜ日本なの?というクエスチョンが出ますが、少し話から離れて韓国留学生の内でよく出る現実の話をすると、他国の新卒が留学先の国でデザイナー就職するのは厳しいです。先輩からの情報でありますが、その国によって指向しているデザインが違うし、しかも経験がない新卒のデザイナーがオールラウンドでデザインができる知識やスキルがあるかといったらそうでもなく、就職ができないことはないけど排斥される、その国の新卒と競争ができないという話しがありました。これは一部の話ではありますが、実際にはたくさんの人が大学を卒業すると帰国するようです。

私は、ただ「日本で大学を出たら日本で働く」という単純明了な思考だったのですが、それでもなぜと言ったら私が持っている夢はここでも叶えられるもので他国でやった方がチャレンジとか自分の可能性など色んな面で刺激をもらえると思いました。

5. 実際に日本で働いて思うこと

外国人が他国で働くというのは簡単なことではなかったです。言語や文化や食べ物など小さいことから全て違う生活ですから。もし知り合いが「留学する!」と相談したら私はその子が細かいのに気にするタイプなら一度止めると思います。実際に細かいところで自分と合わなく帰国している留学生を結構見てきました。とはいえ他国で働くのって想像できない発見ができることがあったり冒険のようで楽しいですし、人生の経験にもなります。現在、T3デザインで入社2年目で、まだ色んなものが大変で隣の上司と先輩から助けてもらっています。大変ですが、やさしい上司と先輩の笑顔を見ると仕事を頑張れる力になっているのでこれ以上良い環境はないかと、、心深く思っています。これからは今まで以上に目的を持って頑張ろうと思います。

頑張ろう