
こんにちは、広報部長です☀︎
夏です!夏といえばアイスですね◎
冬、暖かい屋内で食べる濃厚なバニラアイスもとても素敵なものですが、夏は夏でアイスに対する思い入れはまた新たになります。
目から口から涼を感じさせてくれるアイス、今回はそのパッケージデザインについて考えてみましょう。
1. 夏の定番!アイスはどうデザインする?

おいしさを視覚的に演出する
アイスの魅力、それは冷たさとおいしさ。断面やとろける瞬間を大胆に見せて、ダイレクトに食欲を刺激するような演出はとても効果的です。
また、シャーベット系や氷系のアイスなら、氷の透明感や冷たさを連想させるブルーやシルバーを使うのも有効。フルーツ系なら、みずみずしい果汁感、チョコ系なら濃厚なツヤを強調するのも良いですね。
一瞬で伝わるアイキャッチ
アイスは冷凍ケースに入れられているのが一般的な販売方式です。腰の高さのものやそびえたつように大きなものなどさまざまですが、ふたや扉がついていて、ユーザーと商品の間に一種のシールドが一枚入っている場合も多いですよね。そんな冷凍ケース越しに訴求するためには、はっきり見える大きな文字や写真、カラー、大きなモチーフなどが必要です。
象徴的なロゴの考案や、シリーズであればロゴ位置とカラーを固定して統一感を出すのも良さそうです。また、期間限定フレーバーなら、構成は変えずともあえて大胆に色を変えて差別化を図る、というのもよく採用される手法です。
季節感の表現
アイスは夏の定番。もちろん夏にふさわしいような涼しげで爽やかなデザインが購買意欲をそそります。反対に冬に販売を促進するためには、濃厚でリッチなイメージを押し出すことが有効です。季節やフレーバーの特徴をモチーフに取り入れると、それも購買動機につながりますね。
2. 「食べたさ」を表現!アイスのパッケージデザイン例
2-1. ミルクレア(赤城乳業株式会社)

ミルクレアとは、中に入ったねっちりとした濃厚ミルクアイスと外側のフレーバーが楽しめるアイスバーです。今回はさらにリッチになったねっちり食感を表現するため、デザインをリニューアルいたしました。特徴的なねっちりとしたシズルをフレーバーカラーの枠にも反映させ、食感がより伝わりやすいデザインにしました。商品名にはゴールドを使い、より贅沢なご褒美アイスであることを印象付けます。アイスを包み込むようなコピーの入れ方は、ねっちりミルクの不思議な体験を期待させ、マルチの箱でも、シングルの袋でも、商品特徴がすぐにわかるようなデザインに仕上げました。
2-2. Sof’(赤城乳業株式会社)
「ソフトクリームの上だけ」をコンセプトにしたアイス『Sof'(ソフ)』のリニューアルパッケージデザインを、前回に引き続き担当いたしました。
ソフトクリームの柔らかさや立体感を、濃い背景色で一層引き立てるデザインに仕上げています。訴求部分は、シズル感を際立たせるために情報を整理し、すっきりとした見え方に調整しました。味名には鮮やかなリボンを差し色として用い、華やかな印象を与えています。
2-3. パルム(森永乳業株式会社)
Aパルムの開発コンセプトは「大人が満足できる、シンプルで上質なアイスクリーム」。パッケージの落ち着いた色合いや洗練されたロゴが「日常をちょっと贅沢にするアイス」というブランドイメージを的確に表現しています。特に基本仕様となる「チョコレート」のパッケージは、ミニマルで統一感があり、上質と信頼が感じられますよね。
ロゴやゴールドの箔押し、背景質感などの基本デザインの統一感を保ちつつ、フレーバーごとに色調や素材感を変えることで、新鮮さとブランド認識の両立ができているところにも注目。どんなフレーバーであっても「あ、パルムだ」とすぐにわかる設計がとても洗練されているなあと思います。
2-4. Dear Milk(株式会社明治)
こちらのアイス、某スーパーチェーンなどでよく見かけるのですが、白を基調とした超ミニマルなデザインが目を惹きました。乳原料のみを使ったというこだわりの仕様で、その純粋さと品質への自信を表現したデザインではないかと思われます。
フタとカップに乗せられた深い紺色とゴールドが、高級感を演出しながら視認性も高めています。「種類別:アイスクリーム」の表記を蓋に乗せることで、きっぱりと品質を訴求。「超シンプル」は考え抜かれたデザインなのだなと感じさせてくれます。
2-5. ハーゲンダッツ ミニカップ(ハーゲンダッツジャパン株式会社)
みんなの特別「ハーゲンダッツのアイス」。数年前にビジュアルを刷新したことも話題になりました。新しいデザインでは、アイスそのものではなく、使われている高品質な素材の魅力を描くアプローチが施され、以前よりも少し抽象的な表現になっています。パッケージにはアイスのビジュアルはあえて描かれず、素材そのものの上質さをアピールする狙いがあるようですね。
リニューアルの際、ハーゲンダッツはこのパッケージたちを「フレーバーごとに異なるユニークな体験価値、瞬間を表現したデザイン」としていました。味わい自体をよりアーティスティックに捉え、今まで通りの高級感はもちろんのこと、より「体験」を重要視するようなアプローチを目指した結果、このような、エモーショナルなデザインになったのではないでしょうか。