東京都渋谷のパッケージデザイン・グラフィックデザイン 株式会社T3デザイン

グッズデザイナーがジンバル買ってiPhoneでムービー作ってみた

2021.02.24
社員ブログ

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グッズデザイナーがジンバル買ってiPhoneでムービー作ってみた

お世話になっています。デザイナーのガジェットひとしです。何故か編集長により改名させられました。改名の原因でもある前回の記事、我が家のスマート化計画が割と好評だったので、またガジェット系のアイテムをご紹介しようと思います。


1. 「映画みたいな動画が撮りたい」

さて、皆さん、いきなりですが問題です。以下に3つ映画作品を上げますが、その共通点はなんでしょう?



実はこの3作品、iPhoneで撮影した動画が使われているんです。「シン・ゴジラ」では民衆のパニックシーンのリアリティを演出するためにあえてそこだけ使われていますが、「タンジェリン」、「麻雀放浪記」の2作品は、なんと全編iPhoneで撮影されていると言うから驚き!

最近のスマホのカメラ機能はすごいですよね。被写体深度を調整できたり、4Kの動画が撮れたり。私もiPhoneを面白がって使っていたのですが、これらの作品を見て、「iPhoneで映画撮ってバカ売れしてボロ儲けがしたい」と、純粋なクリエイター魂に火がつきました。

2. ぬるぬる動く!スマホ用ジンバルを購入

スマホで撮った動画を撮影・編集をしているときに気になるのが手ブレです。せっかく4K画質で素敵なシーンを撮っても、グラグラと揺れる画面ではまるでホームビデオ。ライブ感を演出するにはいいですが、映画とは程遠い仕上がりに。

そこで「ジンバル」の登場です。カメラやスマホに装着する機械で、センサーとモーターの力で自動で水平を保ち、手ブレを低減させ、カメラワークを滑らかにしてくれる便利アイテムです。見てください。ぬるぬるでしょ〜。

ぬるぬる

(手振れを防ぐ装置として、スタビライザーと混同しがちですが、スタビライザーは重りを使って振り子の原理で水平を保つのでジンバルとは仕組みが違います。)

ちなみに私の購入したジンバルはこちら

スマホ用のジンバルにも色々な機種があるのですが、これの決め手はズームやフォーカスがサイドにあるハンドホイールでくるくる手動で滑らかに制御できることと、メカメカしい見た目(グッドデザイン賞!)。被写体を自動で追尾するオブジェクトトラッキングや、パノラマ、プリセットベースのタイムラプスなど、アプリで使える様々な便利機能があるので、興味のある方は公式 へ!

買った後に気づいたのですが、ジンバルは重量と持ち運びのしやすさも、選ぶときに注意した方が良いポイントです。重いと長時間持つのに疲れるし、コンパクトに畳める仕様のもの はかさばらず、撮りたいときにサッと取り出せるのが良い。僕のはデカくて重いのが弱点。

3. 早速アプリを入れてBluetoothで繋げたら準備完了!使ってみよう

iPhoneに専用のアプリをインストールしたら、ジンバル本体にスマホをセット。ジンバルの電源を入れ、アプリとBluetoothで接続します。ひとまずこれだけ準備完了です。実際にジンバル使用時の映像と手持ちで撮った映像とを比較してみました。

手ブレとジンバル

お分かり頂けただろうか…………

左の手持ちに比べて右のジンバルの方が明らかにスムーズですよね?手持ちの方はデザイナーのイに撮ってもらいました。酩酊してるかの如く縦横無尽に揺れていますが完全にシラフです。大丈夫です。

ジンバルの効果がわかったところで早速街に繰り出してみましょう!

※撮影に出かけるときのポイントは、なるべくクリエイターっぽい服装をして、「次の新作撮ってますが何か?」という雰囲気を演出することです。街撮りしていると、どっかのYouTuberか?はたまた若い女性を追いかける変質者か?という好奇の目に晒されますので、強い心を持って挑んでください。

無事、クリエイターの空気感を演出できたら手始めにそこらを街ブラしながら撮ってみます。撮影者の目線のアングルでただ真っ直ぐ歩いたムービーを繋いでみました。 ちなみにiPhoneの4K 60fpsで撮ったものを少しスローモーションにしています。

これだけでもちょっと雰囲気出てませんか?撮影場所は武蔵小杉ですが、「そうだ京都、行こう」のコピーと例のBGMをつければ自分でも「え?京都で撮ったっけ?」と錯覚しそうです。大丈夫です。シラフです。

ちなみに上の動画の小テク解説。3つのシーンをつなげていますが、3つとも一点透視の構図で、カメラの中心に消失点が来るように構えて撮っています。すると、特別な編集をしなくても、統一感があって没入感のあるジンバルならではのムービーに。キューブリック作品にも多用される手法ですね。ええ。らしいですよ。

キューブリックのアレ

4. 撮影した動画を作品にしてみよう

せっかくなので、1本のムービーを作ってみよう!ということでT3デザインがある渋谷で普段から目にしている何気ない色んなところをジンバルを使って撮影してみました。 スマホの方は是非フルスクリーンでご覧ください。今回のテーマはジンバルなので、撮影した動画素材は色の補正ぐらいでほぼ加工を加えていません。

ムービーの編集は iOSのiMovie、タイトルと最後のモーショングラフィックはAftereffectsを使用しています。ちなみにBGMもiPhoneのGarageBandで自作しているので、エフェクトを除けばもう撮影、編集、音入れまで一貫してスマホでできちゃう。通勤の電車内であらかたできちゃう。

あと、気づいた人がいたら相当のT3通ですがタイトルアニメーションにはbearさんのブログ(できたよ、T3FONT。(商用利用可))で作ったフォントが使われています。ちなみに僕は小文字のbと大文字のLを担当。たまたま今回のタイトルに二つとも入りました。たまたまですよ。

5. 初心者でもクオリティの高い動画が撮れて楽しい!

今回はジンバルについて取り上げてみました。実際使ってみて分かったことですが、完全に手ブレを抑えるのは難しい!特に横移動。歩行の振動が若干ですがカメラに伝わってしまうので、それなりにテクニックというか慣れが必要です。プロの機材と撮影テクニックはやっぱりすごいんだと再確認しました。スイマセン。

あとiPhone11はちょっと夜間の撮影に弱いかな。ナイトモード搭載機種で昔のiPhoneに比べればだいぶいいですが、当然ですがセッティングされた本格カメラに比べればチラつきや画面の粗が気になります。

とはいえ、そこに目をつぶれば初心者でもそこそこのクオリティで撮れるので楽しい!コツさえ掴めばもっと上手く撮れる実感もあります。買って以来、お出かけのときには必ず持って、シャッターチャンスを伺っています。これからスマホのカメラもさらに高性能になっていきますし、一本持っておいて損はないんじゃないでしょうか。さぁあなたもレッツぬるぬるライフ!