いざという時に「揃えておけばよかった~」と思うのが、防災グッズ。蓄電できるライトや軍手、ヘルメットはもちろんのこと、ライフラインが絶たれた時に保存水や非常用保存食などがあると安心です。それでも「いつか買おうと思っているけど…」と購入を先延ばしにする消費者がいるのも事実。では、どんな防災グッズならば買ってもらえるのでしょうか。。。?パッケージデザインを工夫することで、より日常に溶け込ませることができ、「お洒落だから部屋に置いてもいいかも!」「これなら部屋に馴染みそう!」と、購入を後押しするきっかけを作ることができます。
1. 防災グッズのデザインのポイント
日常生活にも馴染むデザインが最適
防災グッズはいざという時にすぐ使えるように、目につく目立つところや、よく通る生活導線上の場所に置いておくことが大切です。防災グッズがあるのに、物置の奥にしまっておいたら、災害時にすぐ取り出せないからです。しかし、「いかにも防災グッズ!」なデザインのものを、「目立つところに置いておくのが嫌だ…」という方が多いのも事実。でかでかと「非常用持出袋」と書かれたリュックや、派手な黄色いヘルメットが常に目に入る場所に置いてあったら嫌ですよね。防災グッズを置いておくのにふさわしい場所は玄関や寝室、非常用保存食はキッチン回りといわれています。毎日使う場所だからこそ、日常生活にも馴染むデザインであること、さらにはオシャレで魅せたくなるようなデザインはニーズがありそうです。
2. 【事例紹介】防災グッズに見えないスタイリッシュな防災セット
ここからは実際に弊社T3デザインが担当した防災グッズのパッケージデザイン事例を紹介していきます。
2-1. デザインパターン1:萬有栄養株式会社の「HE救難食料ER」
パッケージデザイン事例として紹介するのは、萬有栄養株式会社の「THE救難食料ER」です。以前からあった防災セットのデザインリニューアルをさせていただきました。「THE救難食料ER」は、袋を開けてそのまま食べられる非常食(ビスケットバー)です。ひとつのパッケージには個別包装の3袋入り。調理の必要はなくそのまま食べられるので、有事の時にも安心です。「THE防災セットLIFE BOX FOR 3 DAYS」は、「THE救難食料ER」は9袋がひとつのパッケージに入ったものと、保存水3本、緊急時に役立つブランケット、防塵マスクが入ったセットです。
シンプル!生活に馴染むデザインとコンパクトなサイズ
「シンプルな表現」
クライアントの萬有栄養株式会社は古くから救難食糧を手がけており、海上自衛隊での採用実績もあります。「元祖・救難食料」のこの商品には、余計な装飾や訴求などは不要、商品に自信があるからこそ、堂々としてシンプルな佇まいであるべきだと考えました。
「生活に馴染むデザイン」
救難食料の箱は、上品なクラフト紙を使い、緊急時に気持ちを落ち着かせ、普段通り冷静でいられるように青1色でデザインしています。キッチンやリビングなど目に付く場所にこっそり置いておいても、部屋の雰囲気を損なう心配がありません。抑え目なトーンが生活に馴染みます。
また、防災セットには、イラストレーターmaboさんのイラストとちょっとしたコピーが添えられており、防災の備えを日常に取り入れることを優しく表現しました。イラストがホッとさせてくれます。
シンプル!生活に馴染むデザインとコンパクトなサイズ
防災セットは高さ20cm、奥行13cmというコンパクトサイズなので、スペースを取らずに備えておけます。スッと取り出せる場所にこっそり置いておいても邪魔にならないですね。
2-2. デザインパターン②「ヒジョウショクER」
今回のリニューアルでは、買う人の選ぶ幅が広がるように中身は同じで、デザインを2パターン作成させて頂きました!
こちらのデザインは、前者よりも、より可愛らしく、親しみやすくデザインになっております。萬有栄養様の救難食糧のはじまりが船舶の装備品であることから、マリンをテーマに、子供にも安心して食べさせられるような和やかなパッケージにしました。いざという時に、不安な気持ちを和やかにしてくれるような存在を目指しています。
3. まとめ
すぐ取り出せる場所に置いておきたい防災グッズだからこそ、部屋の雰囲気に馴染むパッケージデザインが選ばれるのかもしれません。目立つ場所に長期間置いておくものは、部屋の雰囲気を壊さないシンプルで洗練されたデザインがよいですね。今回紹介した事例のほかにも、株式会社東京商工社の防災備蓄セット「LIFE GUIDE」や、一般財団法人 日本気象協会「トクする!防災プロジェクト」など、災害グッズやイベント関連のデザインを多数手がけている弊社T3デザインはノウハウがたくさんあります。
業種やターゲットにより、目指すべきパッケージデザインは全く異なります。T3デザインは、企画やコンセプト段階から携わることも可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。