おめでとセレクション
エディトリアル

株式会社大和様の『おめでとセレクション』は、出産祝いやベビーの誕生日プレゼントに特化して展開しているギフトカタログ。今回のミッションは、ブランドのさらなる成長を図るためのリニューアルです。

現在のギフト市場において、出産祝いギフトカタログの分野は成長著しく、EC化が進むことによってよりブランドの世界観や情緒的な価値が重視される傾向にあります。
そのため、今回のリニューアルでは、単にパッケージを変更するだけでなく、箱、付録、カタログ本、ギフトカード、リーフレット、包装紙に至るまで全てを制作し直し、かねてより課題となっていた「イラストの好みに左右される」という傾向を克服し、より幅広い層に「贈りたい」と思わせる、統一された魅力的な世界観を持つ商品へと進化させることが目的となりました。
ターゲット層は20代から40代の女性とし、親戚や友人への出産祝いの需要を狙います。

趣味趣向、性別、月齢に左右されづらいデザインに
従来の「おめでとセレクション」は、特定のイラストレーターの作風に依存することで、デザインが贈る側個人の「趣味・趣向」に大きく左右されるという課題を抱えていました。
出産祝いという性質上、親戚や友人など性別・年齢を問わず幅広い層から選ばれる必要がありましたが、「イラストありき」の商品構成では、多様な送り主のニーズに対応しきれません。また、付録についても、特定のものに偏らず、性別や月齢関係なく全ての赤ちゃんが喜べる内容への改善が求められていました。

モダンでかわいい世界観
この課題を解決するため、デザインでは「イラストに依存しない普遍的な魅力」と「モダンでかわいい世界観」を構築するアプローチを採用しました。
赤ちゃんの感情を表現するオノマトペをモチーフとした図形を開発し、これを付録の積み木とパッケージデザイン全体に一貫して落とし込むことで、ブランドの核となる世界観を視覚化。このデザインにより「モダンで今っぽいかわいさ」を演出し、特定の好みに左右されず、幅広い方々に選んでいただけるよう、商品のイメージをアップデートしました。

ママ・パパと赤ちゃんをつなぐコミュニケーション、そして選ぶ楽しさやわくわくが創出できるようなデザインにこだわりました。
カタログ本は、オノマトペで表現した図形と色をジャンルごとに展開。コース名に至るまで世界観を統一しています。また商品撮影においても、カテゴリーカラーのプロップを取り入れながら、段ボールでオリジナル制作した図形や家具・動物を赤ちゃんの周囲に配置することで、モダンなイメージとワクワクするような楽しさを両立させています。
付属の積み木は、オノマトペの図形を介した親子のコミュニケーションや、付属マットでの遊び、形合わせなどを通じて知育玩具としても機能するように設計。さらにギフトカードセットでは、箱の底のイラストに合わせてオノマトペの図形ステッカーを貼って遊べるようにするなど、全体を通して商品を選ぶ楽しさと親子の遊びを深める仕掛けを重視したデザインとなっています。