東京都渋谷のパッケージ・グラフィックデザイン 株式会社T3デザイン

”なるほど”なデザイン探検隊!~キャンプ編~

2019.09.25
T3のコト
”なるほど”なデザイン探検隊!~キャンプ編~

秋になってきました。キャンプシーズンですね。
最近は、アニメや雑誌でもキャンプを扱っているのをよく目にします。
そこで、今回はデザインの目線や視点が参考になる”なるほど”が仕込まれたキャンプグッズを紹介していきたいと思います。

1. 完璧を追求!すべての面でクオリティを極めたテント

<スノーピーク ソル pro>

いろんなお店で見かけるブランドで、安いテントも売っていますが初見で度肝を抜かれたテント。見た目はこんな感じです。

スノーピーク ソル pro
(引用元 snowpeakオンラインストア )

初見は一見ちょっと変わったテントだね、くらいの印象でしたがこのテント驚きの工夫だらけでした。中に入ってみるとこんな感じになっています。

スノーピーク ソル pro 2
(引用元 snowpeakオンラインストア )

オールシーズンで使えるように、そして日本の四季もこれでもかとテントの中から味わえる。さらに煙突の効果もある天窓がついて、テントの中でもBBQが楽しめる。 雨でもストレスなく過ごせるように設計されている。

・・・いやいやそんなテント聞いたことないよ!すごすぎる!
お値段は結構するのですが、妥協することなく究極を目指した製品だと思います。

2. あるものをリデザインしてより便利に手軽に!

<ケシュア AIR SECONDS FAM 4.2XL F&B エアーフレーム型テント>

Quechua(ケシュア)は、フランスに本社を持つキャンプアウトドア用品ブランド。今回のエアーテントを含めて様々なグッズを取り扱っています。

ケシュア AIR SECONDS FAM 4.2XL F&B エアーフレーム型テント
(引用元 デカロトンオンラインストア )

このテントの凄いところは、通常ワイヤーの部分が”空気”なんです。テントって立てる際に、大の男が2〜3人で40分かかるなんてザラなんです。テントを広げて、ワイヤー通して、地面にさして、ペグを10本打って調整する。ですがこれはそんなのは不要。空気さえあればほぼ自立できるテント。大人1人でも10分程度で立てられるとか。肝心のデザインも他にはない色や形です。


写真があまりなくて、こちらは紹介したテントではないのですが、めちゃくちゃかっこいい!そして、今回このブランドの素晴らしいと思ったところ・・・それは実は価格なんです。見た目、通気性、耐久性全てのこだわっているのにかなり安いです。

デザインする上でも価格というのはかなり重要なポイントで、T3デザインもデザインを制作する際は、いくらかっこいいデザインでも、商品として成り立たない価格では、お客さんには提案ができません。もちろんお金をかければ、過去に見たことのないパッケージも作れるでしょうが、作れば作るほど赤字になってしまっては当然意味がない・・・。予算内でいかにいいものが作れるかは、デザイン全てに共通する。と思っています。そんな点も踏まえると、やはりこのケシュアは素晴らしいの一言です。

3. 今までに無かった発想で、概念を変える!

<ソニー Xpedia Touch G1109>

もの凄いものが出てきました。未来が変わるんじゃないかと思った製品がこちら。

(引用元 Xperia Touch G1109 公式サイト )

ぶっちゃけ最初は「なにこれ。」と思いました。
ご存知の方もいると思うのですが、簡単に言うとプロジェクターです。これをなぜキャンプ用品枠で紹介したかと言うと、撮った写真を、みんなで共有したり、子供たちと上映会をしたり、さらにはテント内でプチプラネタリウムなんかもできちゃいます。なんと映し出された壁やテーブルがタッチ画面になるんです。プロジェクターといえば映画を見るイメージですがキャンプで使用すると、プラスアルファの楽しさをにもなるアイテムなんです。


こちらは2017年のグッドデザインを受賞しています。評価ポイントとしては、やはり既存の製品を新しい分野での応用した点、投影された部分をタッチできる直感の感覚を実現した点、などなど。すでにあるモノを進化させて、すごく幅が広げることができる。すばらしいデザインだと感じました。

4. ブランドイメージを変えただけで新たな展開!

<ワークマン女子>

盛り上がっているといえば、ワークマンってご存知でしょうか? ニュースや新聞で、最近よく耳にするアウトドア製品のお店です。 外で仕事をする人が行くイメージがありましたが、今一度、調べてみてください。 最近では、ワークマンを可愛く着こなす「ワークマン女子」が急増中なんです。


いけてる。

ワークマンプラスはワークマンがスポーツやアウトドアに向けたアイテムをメインに立ち上げた新たなブランドです。立川店にはオープン時に行列ができたほど。インスタでも #ワークマン女子 のタグ付けをされていろんな写真がアップされています!

ワークマンの凄いところは、「主軸変えず、ブランドイメージで、ワークマンプラスという新たな展開をした」ところです。当社でもブランディングの仕事も請け負っていますが、見習うところばかりです。

もちろん価格が安い中で、過酷な環境で耐えられる耐久性や保温性など、ワークマンならではのクオリティをしっかりと発揮しています。もちろんキャンプには最適!

5. プラスアルファの機能を追加して他には無いデザイン!

<coleman クアッドマルチパネルランタン>

防災時にも役立つキャンプ用品。こちらのcoleman クアッドマルチパネルランタンは、その機能を最大限に生かした製品です!

かっこいい上にめちゃめちゃ明るい!上のボタンを押すと、四面のパネル、内部のパネルが3段階で光ります!

キャンプの際のライトはもちろん、トイレに行く際などにはパネルを外して持ち運ぶ事ができるんです。さらにスマホの充電もできてしまう一石三鳥な優れもの。災害があった場合にも役に立ちそうです。今ある機能にさらにプラスアルファした、製品デザインのいい参考例だと感じました。

6. 細かな気配りがすべてにいきわたる!

<ルノー カングー>

キャンプに何度か行った人は一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

ルノー カングー
(引用元 ルノー カングー公式サイト )

日本ではあまり見ない形をしてますよね。フランス製の車です。角の丸さといい色といい、日本ではなかなか出せないデザイン。素晴らしいのが機能性。細部に余すところなく”なるほど”が散りばめられています。

ラゲッジルーム
荷物スペースが広かったり、ラゲッジルームを2段にしたり

前席の天井には荷物が置けたり

後席にも天面に棚があったり

両側スライドドアで、子供がいても楽に乗り降りでき、バックドアは2面。両扉が荷物の出し入れがで自由にできます。キャンプ好きにはたまらない仕様が盛りだくさん。デザインだけでなく機能面もユーザー目線で考えた素晴らしいデザインだと思います。



カングージャンボリーなんていう、カングーが集まるイベントも開催されているようで、台数は少ないながら日本でも根強い人気を誇っています

ユーザー目線で何が必要で、何がいらないのか。消費者が製品を見て思うことって、製品が出来る前に判断するのは、相当な労力が要る事なんですよね。そのため、いろんな会社が消費者アンケートや、市場調査をしています。車は簡単に試作品が作れないので、ルノーさんも長年掛けて、たどり着いたデザインなのではないでしょうか。

7. 目線を変えて見えてくるもの

今回は、ちょっと変わった目線で世の中にあるデザインを切り取ってご紹介させていただきました。人は、単純に”いいものはいい”とパッと見で判断できるのですが、その裏には、相当な努力があったんだろうなと感じさせる製品をご紹介させていただきました。すべてが顧客のイメージを最優先に考えて作られたのだと感じる商品ばかりでした。私たちデザインしている側も、視点・仕上がり・完成度 すべてが勉強になります。

今回は秋ということでキャンプをテーマに気になったデザインをご紹介させていただきました。今後もいろんなジャンルでご紹介させて頂きますので、ぜひご覧になってください。